2013-11-29 21:42

公務員制度改革関連法案は廃案にして良し

中央省庁の幹部人事を一元管理する「内閣人事局」設置を柱とする公務員制度改革関連法案について、与党は今国会での成立を断念して継続審議とした。野党連合による修正案との隔たりが大きく、国会は来年早々に始まるので、まあ妥当な先送りだろう。

笑えるのが、継続審議を「官僚による抵抗」などと陰謀論に走る馬鹿が散見されることだ。Izaブログでも、コメント欄を閉鎖し新聞社の社説じみた説教をかます小沢信者が根拠も無しに吠えていた。アホらしい。継続審議は、常識的に考えて単なる時間不足だ。

なにせ、民主・維新・みんなの3党が要求する共同修正案には、事務次官制度廃止や労働基本権付与など難題が含まれていて、野党連合は「丸のみ以外は認めない」と息巻いている。丸のみは法案の「修正」とは呼べず、もはや別法案だ。

丸のみなど受け入れられるはずもないが、丸のみせずに採決すれば「強行採決」と批判を受けるのは目に見えている。だいたい、政治主導で大失敗した民主党が口出しするとか、お前らは3年間の総括と失敗した理由の整理・提示をするのが先だろうに。

もう忘れたか?。民主党は政治主導を掲げ、事務次官会議を廃止して政務3役で全てを仕切ろうとしたが、政務3役がことごとく無能で省庁機能は麻痺した。エリートの頂点を極めた超優秀な事務次官の代わりが、民主党のど素人に務まるわけが無いのだ。

だいたい、労働基本権付与などという大問題を、幹部人事の影に潜ませてセット通過させるなど許されない。労働基本権は、国家公務員労組の悲願である。その公務員労組は、民主党・共産党・社民党及び反日プロ市民団体らと共闘関係にある。

国家公務員に労働基本権を付与すれば、今でも行われている選挙・市民運動への支援がさらに大っぴらに行えるし、賃金交渉を握ることで組織内での力も著しく強まる。それが地方にも波及すれば、例えば日教組の権力が増大することになるわけだ。

そして恐ろしいのが、権利を得た国家公務員によるストライキの決行だ。国会答弁の作成に支障が生じる程度なら構わないが、安全保障や外交を筆頭に、一日でも休まれると困る業務が多すぎる。しかも、労組の情報など中韓あたりには筒抜けである。

そもそも、内閣が中央省庁の幹部人事を一元管理することについて、その是非が全く議論されないのは何故だろうか。内閣による幹部人事の掌握とは、事実上の三権分立崩壊だ。協力関係から支配関係になり、相互のチェック機能も喪失されるだろう。

おりしも、特定秘密保護法で秘密指定の乱発や拡大解釈が懸念されているときに(no-risuは懸念していないけど)、秘密指定権者である時の政権が、思うがままに省庁を操ることに繋がる人事権掌握について、どうして何も疑問が提起されないのか。

日本の三権分立は、合理的な仕組みでそれなりに上手く回っているのだから、それを変更するのなら納得のいく理由が知りたい。また、国家公務員は身分保障と人並みの労働条件を与え、引き替えに労働基本権を封じるべきである。付与などとんでもない話だ。

公務員制度改革関連法案は継続審議とされたが、来年1月には再び審議が始まる。救いは、自民党が法案成立を熱望している様には見えないことだ。人事権を握らなくても、中央省庁は元から協力的だし、幹部人事などいかにも面倒だからだろうか。

それで良い。野党も反対していることだし、渋々廃案にしてくれると期待したい。先送りでも可。

余談。

少し前、冒頭に書いた「小沢信者」は国家公務員給与の平均8%給与カット終了を批判していた。それに反論する様に、no-risuは「給与カット終了は当然だ」と書いた。今回もそうだが、彼は根拠の無い不当な公務員バッシングが過ぎる。

彼がno-risuのブログを読んでいるのかは知らないが、反論の中で「人事院批判する奴にかぎって労働基本権問題を語らない」と書いたら、すぐに「労働基本権を与えて良いから人事院を廃止せよ、ストライキが起きても困らない」といったエントリーがアップされた。

まあ、ただの偶然かも知れないが、彼はコメント欄を閉鎖しているし、izaのトラックバック機能も無くなったので確かめる術は無い。

で、ストライキが起きても困らない理由として、「消防署のストライキ中に火事が起きても民間組織(消防団か?)に任せれば事足りる」と書かれていた。火事になり119番しても繋がらず、消防団の友人に電話して「おう、これから団員を集めるぜ!」と。こりゃ安心だ(笑)。

馬鹿である。消防隊員はプロ、消防団員はボランティアだ。消防署と隊員が背負う責任の重み、労働量とその能力、助けを求める市民の心情、全てに理解力・想像力が不足している。だいたい、消防署は国家公務員でなく地方公務員だろうに(笑)。

妄想で公務員バッシングする人間など、所詮はこの程度なのだ。ちなみに、彼は特定秘密保護法にも大反対だそうで。エントリーを拝読する限り、法案の中身は全く理解されていないようだが。



産経:「内閣人事局」柱の公務員法案、今国会成立断念へ
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131128/plc13112821000017-n1.htm
 自民、公明両党は28日、中央省庁の幹部人事を一元管理する「内閣人事局」設置を柱とする公務員制度改革関連法案について、対案を共同提出した野党側と修正協議を断続的に行ったが、合意には至らなかった。与党は29日の衆院内閣委員会での採決を見送ったため、12月6日までの今国会での法案成立を断念する方向だ。複数の与党幹部が認めた。
" 政府・与党は会期を延長しない方針。法案は継続審議とし、来年の通常国会での早期成立を図る。政府は来春の内閣人事局発足を目指していたが、極めて困難な情勢となった。
 修正協議で野党側は、各省の事務次官制度の廃止や国家公務員へ労働基本権を付与することなどを要求。与党側は29日に受け入れの可否について回答するとした。ただ、双方の主張に隔たりは大きく、法案の29日中の衆院通過を断念した。"
 法案は、内閣人事局設置とともに中央省庁の幹部職員の人事を担当大臣が首相や官房長官と協議して決定するなど、幹部公務員の人事管理で政治主導を強めることが柱。野党は民主党、日本維新の会、みんなの党の3党が共同修正案をまとめ、「丸のみ以外は修正に応じられない」としていた。




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