2014-05-14 21:49

美味しんぼ問題:小学館は最終話を掲載するのか?

井戸川


恐れられていたことが現実になった。「福島は人が住むべきではない」、などと脳内妄想で福島を貶めた美味しんぼのせいで、福島市の飯坂温泉で修学旅行(数百人規模)をはじめとする多数のキャンセルが発生しているそうだ。これが風評被害である。

福島テレビ「FTVスーパーニュース」の取材で発覚し、産経新聞が同報道を取り上げた。よくやった。ジャーナリズムの鑑とも言うべき報道で、福島テレビと産経新聞は好きなだけ誇って良い。

ただ、風評被害の実情は飯坂温泉だけではあるまい。今回の風評被害は、その発生源が特定されている。小学館への賠償請求に備え、被害の全容確認は急務と言える。マスコミは各地に取材をかけよ。福島県庁も、直ちに実態調査を始めねばなるまい。

美味しんぼの罪は重い。

飯坂温泉における修学旅行のキャンセルは、「美味しんぼの表現を気にした保護者の反対が原因」と報じられている。おそらく、未活性な放射脳が保護者に混じっていたのだろう。今までは声を上げなかったが、美味しんぼに背中を押されて活性に転じた。

この手の抗議を受ければ、学校としては目的地を変更せざるをえない。何故ならば、例えば保護者に「福島は汚染されていてキケン」と抗議されたとき、学校は「健康被害は発生しない」という証明が出来ない。否定の証明は悪魔の証明、不可能だ。

そこに「もし将来、我が子に健康被害が発生したら学校が責任をとれるのか!」、などとたたみかけられれば、学校側はお手上げで全面降伏するしかないのである。今後同様の被害が発生しないことを祈るばかりだが、おそらくは発生するのだろう。

さて、ここで気になるのが、小学館は「フクシマの真実・鼻血編」の最終話を掲載するのか、という問題だ。普通に考えれば掲載されるだろう。この程度の風評被害で怖気づくならば、最初から編集部は待ったをかけていたはずだ。でもそうはしなかった。

第一、被災地を利用した炎上商法が功を奏し、福島ではスピリッツが飛ぶように売れている。遠く離れたno-risuの在住市でも、月曜の昼にコンビニを回ったら、最初の2店舗は売り切れていて3店舗目でようやく立ち読みすることが出来た(誰が買うか!)。

掲載すれば売れることが分かっているのだから、血も涙もない銭ゲバ編集部は躊躇なく被災者を犠牲にするに違いない。しかし、少し考えればそれが許されないことだと分かる。だって、実際に風評被害が始まってしまっているのだから。

ずっとシリーズを読んできたno-risuだって、ここまできたら最後まで読みたい欲求はある。ちなみに、今回は立ち読みしたが、前篇を収めたコミックスは購入している(破り捨てた)。今さら最終話が読めないとか、最後のページが破かれた推理小説みたいなもんだ。

でも、すでに個人の我侭が通用する話ではない。しかも、作者の雁屋は「鼻血で批判する様な人は、最終話を読んだら発狂するかもしれない」と予告している。これまでのストーリーから、最終話で福島の名誉を回復させるハッピーエンド・大団円は考えにくい。

すなわち、さらなる風評被害を引き起こす内容である可能性が高い。そうとうショッキングな、被災地の人々の心情を踏み躙る結末が予想される。ならば、小学館編集部は最終話の掲載を見送るべきではないのか。人の心を持ち合わせているのならば!。

しかし、現実的に考えれば十中八九掲載されることになるだろう。たぶん、編集部は掲載の是非ではなくて、掲載後に予想される批判への対応しか議論していない。クソ共が。

実害を被った被災地の人達、これから被るであろう被災地の人達、復興の努力を踏み躙られた被災地と関係する人達、読みたくないのに買わずにはいられない福島の人達。そんな人達の心情に思いをはせれば、小学館と雁屋を憎んでも憎みきれない。

逃げ切れると思うなよ?。日本の社会は、普通の人々の良識は、放射脳が思っているほど甘くはない。まず間違いなく、最終話の掲載はスピリッツと美味しんぼにとって終わりの始まりになるのだ。


産経:福島県・飯坂温泉で「美味しんぼ」の影響と思われる団体客宿泊キャンセルの実害…福島テレビが報じる
http://news.livedoor.com/article/detail/8830313/
 漫画「美味しんぼ」で、東京電力福島第1原発を訪問した主人公が原因不明の鼻血を出すなど描写があった問題で、13日福島テレビ「FTVスーパーニュース」が、同漫画による実害を報道した。
 番組は騒動を受け、福島市の飯坂温泉を取材。「美味しんぼの表現を気にした保護者の反対で、県外の学校の団体客数百人が、宿泊をキャンセルした」という旅館関係者の証言をテロップで紹介。ほかにも、漫画の影響とみられるキャンセルが10件ほど確認されていて、温泉街からは怒りの声が上がっているという。
 ニュースのスタッフに対し、飯坂温泉の従業員・佐藤ひとみさんは「今まで、一生懸命みんなで頑張ってきたことが台なしになってしまいかねないので、本当にやめてほしいと思います」と話している。
 餃子照井飯坂店の佐藤吉則さんも「食に関することなので、わたしたちも敏感に対応しないと。飯坂温泉は観光のお客様相手なので、深刻ですよね。風評被害がまた広まるのは」と、不安を訴えていた。




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コメント

どうなるのでしょうか。高線量の継続的な被ばくはおそらく危険だと思いますし、原発と生物は未来にわたって共存できないと基本、自分は考えます。目くそ鼻くそですが、この放射脳マンガどこにいこうとしているのでしょうか。気になります。
  1. 2014-05-15 22:44
  2. URL
  3. azarash #-
  4. 編集

To azarashさん

こんばんは。

高い被爆は確実に危険です。ただ、その水準は科学的に判断すべきで、井戸川が科学的に危険な水準にまで被爆しているとは思えませんし、そうした証拠も示されていません。

原発、原子力エネルギーは単なる科学ですから、私は技術の進歩が共存を可能にすると考えます。核分裂は現象に過ぎず、原理を知り技術を確立できるはずです。

ただ、不安はあります。技術が追い付く前に、事故を起こすこともあり得ます。放射線の影響も、どこまで人間が理解しているのかよく分かりません。でも、それでも前に進むのが人間が人間たるゆえんだと思うのです。知の探究は、人間のみに許された特権とも言えます。

美味しんぼの向かう先は、来週の最終話で示されるでしょう。グルメ漫画の集大成を迎えるのか、培ったものを政治的主張に費やすのか、それは作者である雁屋の信念によるのでしょうね。私が予想するに、美味しんぼは有終の美を飾れないでしょう。残念です。

余談ですが、美味しんぼ問題が発生してから、私は独自に「鼻血や倦怠感」について聞き取り調査を行っています。「放射能の影響かどうかは別にして、確かにそういうことはある」「自分も経験した」といった証言を複数得ています。まあ、余談です。


  1. 2014-05-16 00:09
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

そもそも、放射線でおこる稀な出血というのは、
血小板(厳密にはそれを生成する骨髄)の異常ですからね。
本当に被害がでてるなら、この元町長をはじめ
検査すりゃ一発で結果わかるはずなんですが・・・
そもそも、血小板の異常でつがかたまらなくなるので
こんな電波飛ばす余裕もないはずですが・・・


>余談ですが、美味しんぼ問題が発生してから、私は独自に「鼻血や倦怠感」について聞き取り調査を行っています。「放射能の影響かどうかは別にして、確かにそういうことはある」「自分も経験した」といった証言を複数得ています。まあ、余談です。

仮に本当なら、鼻血が~なんていってる余裕もないやばい状態のはずです。その人もすぐ検査受けたほうがいいと思いますよ。白血病とかそっち側の問題に近い話なので

ブラセボによる精神的なものなら、おいしんぼもその原因になりそうですけどね^^;
  1. 2014-05-16 11:45
  2. URL
  3. UM #-
  4. 編集

To UNさん

こんばんは。

少々忙しく、返信が遅れました。

この問題が厄介なのは、検査しても「鼻血の原因が被爆なのか」を判断することが難しいことです。被爆と別の鼻血原因が判明しても、「別の原因」が「被爆のせい」と言われれば振り出しに戻されます。また、血小板の異常とは別の影響も、「可能性」は常にあるわけで、放射脳が納得することはないでしょうね。やれやれです。

聞き取りについて、正直、健康被害が出たとする張本人を目の前にしても、どうにも信じられないんですよね。なんというか、話をはぐらかすと言うか、自治体や東電の情報隠しなどに話を逸らしたり、繰り返し「本当に鼻血でたの?」と聞くと、たまに言葉に詰まったり、な~んか微妙です。


  1. 2014-05-17 18:16
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

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