2014-05-28 22:44

吉田調書と上申書、朝日新聞に学ぶ特定秘密保護法の必要性


政府事故調査員会による故・吉田昌郎所長への聴取は、述べ20時間を超え数百ページの発言記録が残されている。調書は非公開を前提に作成されたが、朝日新聞がどこからか入手した。以来、朝日は単独スクープとして報じ続けている。

吉田調書を入手したのは朝日だけなので、他者に先手を打たれる恐れも無いことから、朝日は調書の全容を一気に公開せず、チマチマ小出しに報じている。余裕があるのだ。しかし、このスクープは朝日のカラマワリ感が否めない。ちっとも盛り上がらない(笑)。

キー・マンである吉田所長の、それも公開されるはずの無い調書が暴露されたのに、反原発仲間の毎日や東京ですら後追い報道に積極性が見られない。それもそのはずで、朝日の報じる吉田調書の中身には話題性が無い。

スクープ一発目は、「吉田所長の命令を無視して、福一職員の9割が福島第二原発に逃げた」というものだった。しかし、よくよく中身を確認すれば、職員は命令無視したわけではなく、伝言ゲームの様に伝達過程で指示内容が変わってしまっただけだった。

5月27日の続報では、吉田所長は原子炉への注水を淡水から海水に切り替えるときに、そのことについて官邸の誰かと電話で相談したが、「相手が誰だったか覚えていない」というものだった。だからなんだ。話題性ゼロである(笑)。

隠されていた衝撃的事実が判明したわけでもなく、政府や事故調や原子力村の嘘が発覚したわけでもなく、これでは他社も政府や東電を追及出来ない。菅直人が「全文公開すべし」とエールを送っていたが、これには朝日も空しく苦笑いか。

ただ、発覚当初は反原発派の鼻息も荒かった。「原発推進派の政府と東電が隠蔽した資料」に色めき立ち、原子力規制委員会の田中委員長が「ワタシは読んでいない」と言うとさらに喜び、特定秘密保護法に結びつけて政府の隠蔽体質を批判した。

全文公開を求める反原発派に対し、政府は「調書は非公開の約束だ」と拒否。反原発派は、「これぞ特定秘密保護法の危険そのもの」、「フクシマの情報は全て公開せよ」、とさらに批判を強め、政府は非公開の根拠に吉田所長の上申書を公開した。

それでも、反原発派は特定秘密保護法に絡めて全文公開を要求し続けている。しかし、この要求はおかしいだろう。政府に吉田所長との約束を反故にせよと要求しているわで、それは政府の信用を著しく毀損させる重大な裏切り行為だ。

さらに、非公開を前提に包み隠さず証言した吉田所長の意思を踏みにじる人権侵害でもある。こんな理不尽がまかり通れば、今後参考人は政府の調査に対して事実を語れない。自分や関係者に不利益となる事実を隠し、誰も知らないまま永久に闇の中だ。

誰にも知らせず墓に持ち込まれるよりは、非公開を約束して調査機関にだけでも教えてくれた方が良いに決まっている。特定秘密保護法に反対するアホ共は、こういった現実的な理屈を理解しない。だったら、朝日や毎日はオフレコ取材を廃止してみろと(笑)。

さて、ここで政府の公開した吉田所長の「上申書」を確認してみよう。なお、上申書は長文かつ難解なので、「要約」と「要約の要約」を紹介します。全文が読みたい方はリンクからどうぞ。


内閣府:吉田所長の政府事故調査委員会宛上申書
http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/20140523_jyoshinsyo/jyoshinsyo.pdf

(前半は現状説明)

1.私(吉田昌郎)は、平成23年7月~11月(延べ二十数時間)に政府事故調査委員会の聴取を受けた。

2.平成24年6月、入院中の病院に国会事故調査委員会が来訪した。国会事故調は、「私は国会事故調に対し政府事故調の調書公開を希望します、いかなる開示にも異議を唱えません」との文書を提示し署名を求めてきた。私は断った。

3.断られた国会事故調は、次に「私は政府事故調が国会事故調に調書を開示することに同意します」(※開示責任の主体を吉田個人から事故調に移した譲歩案)との文書を提示し署名を求めてきた。これには署名した。

4.しかしながら、長時間の聴取で私自身が何を話したか正確には覚えていない。そこで、開示する前に開示予定の調書類を確認させてもらった。

5.確認して問題なしと判断。政府事故調が国会事故調に調書を開示することに改めて同意した。 


(後半の上申)

6.調書は国会事故調内の調査目的にのみ開示するもので、国会事故調から第三者への開示は行わなず、厳格な管理により情報漏洩を防止してください。

7.国会事故調は政府事故調に「内部調査目的にのみ使用する」条件で開示要求をしており、国会事故調はこれを必ず守ってください。

8.調査終了後、国会事故調は政府事故調に全ての書類を返却してください。

9.国会事故調が報告書で調書を引用する場合、国会事故調が開示要求の条件に示したとおり、必ず私の事前同意を得てください。

10.調書での私の発言は、聴取時の様子や発言の前後関係を知らずに読めば誤解されかねない表現があること、あくまで情報が錯綜し混乱していた当時の個人的見解であり、発言内容が必ずしも真実とは限らないことに、重々ご留意願います。 


(要約の要約)

★吉田所長は、調書が国会事故調以外の第三者に開示されることを拒んだ。

★国会事故調は、調書は内部調査目的に限ると約束して開示を要求した。

★政府事故調は、国会事故調の内部調査以外に利用しない条件で開示した。

★調書の内容が必ずしも真実とは限らない。
 



上申書から分かるとおり、調書は表に出されない約束であり吉田所長の希望でもあった。なのに、朝日新聞は調書を入手して、連日記事に書き内容の暴露を続けている。いったい、朝日新聞はどうして調書を入手出来たのか。

考えられる可能性は二つ。政府事故調あるいは国会事故調の誰かが盗み出したか、朝日新聞自身が盗み出したかのどちらかだ。いずれにしろ許されることではなく、「公平公正な報道」とかけ離れ、「報道の自由」を逸脱した犯罪行為である。

許し難い犯罪行為にもかかわらず、朝日新聞やリークした協力者が罰せられることは無い。最大被害者の吉田所長は、すでに亡くなっているから被害を訴えることが出来ない。「死人に口無し」、これが反原発派の手口、軽蔑すべき人間性である。

これだから、こんなだから、特定秘密保護法が求められるのだ。政府国会が情報漏洩させないと約束したのにあっさり漏洩し、証言者は保護されず被害も名誉も回復されない。しかも、情報を盗み出したカス共は、処罰されるどころか逆に攻勢をかけてくる。

特定秘密保護法が機能していても、吉田調書が機密指定に選定されたとは思えない。低脳揃いの反対派には理解出来ない様だが、特定秘密保護法とはそういう法律だ。しかし、吉田所長が証言と引き替えに要望すれば認められた可能性はあった。

朝日のごときマスゴミや、機密情報を漏洩する不届き者が存在する限り、不法行為を働いた報道機関も処罰できる特定秘密保護法は必要不可欠だ。朝日の吉田調書スクープ連載を見る度に、法律の重要性を再確認するのである。




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