2014-09-29 21:20

「この噴火による原発事故の心配はありません」

地震が起こると、テレビの地震速報で「この地震による津波の心配はありません」といったテロップが流される。今は地震と津波だけだが、将来的には火山でも「この噴火による原発事故の心配はありません」のテロップが流されるようになるのではなかろうか。

9月27日、岐阜県と長野県にまたがる御嶽山が噴火した。多数の死傷者が発生しているらしいが、被害の全容は未だはっきりしていない。御嶽山噴火に関する報道を眺めていると、「予知」の観点から述べられている記事がやけに多いことに気がつく。

しかし、今回の御嶽山噴火から学ぶべき事において、「予知の難しさ」とはそんなに重要な情報だろうか。予知に対する社会的関心は低く、せいぜい「富士山はあと○○年以内に噴火する確率○○%」といった報道がたまに見られる程度だったはずだ。

噴火予知が困難であることは常識で、そんな学術的問題は科学者らに任せておけば良く、我々一般人にあっては、活火山に登山する場合の心構えとか、富士山をはじめとする活火山への入山規制とか、現実的リスクに係る議論が優先されるべきだ。

どうしてマスコミは「予知」に拘るのか。理由は明白だ。噴火予知の難しさを指摘する先には、原発再稼働阻止の意図が秘められているからだ。実際、反原発派メディアほど予知に執着し、一部の反原発メディアは堂々と川内原発に結びつけ報じている。

さらに、週末に鹿児島県で行われた反原発デモの現場では、すでに反原発プロ市民らが「御嶽山の噴火も予知できないのに、火山のリスクをはらむ川内原発の再稼働は許されない」などと声を上げているらしい。馬鹿丸出しだが、実にやっかいな話だ。

原発に火山リスクを持ち出すことの愚かしさについては以前にも説明したが、最も火山リスクが高いと言われる川内原発ですら、火砕流や火山岩が施設に被害を及ぼしそうな火山は周囲に存在しない。要は、通常の火山リスクなどそもそも存在しない。

ところが、反原発派は不都合な現実を受け入れず、「原発には火山リスクがある」という思い込みに浸り、偽りのリスクを反原発の根拠に組み込み、有りもしないリスクの既成事実化を始めた。反原発メディアの「噴火予知」はその援護射撃だ。

リスクの既成事実化に成功すれば、噴火が起きたときに社会は「原発への影響はどうなの?」と知りたがるようになる。そうなれば、マスコミは噴火速報に「この噴火による原発事故の心配はありません」のテロップを付けるようになるだろう。

馬鹿馬鹿しい予測だが、この調子で火山リスクが語られればいずれそうなるはずだ。そして、今回の御嶽山の様な噴火が起きて大勢が死傷しても、反原発派は「この噴火による原発事故の心配はありません」のテロップを見て胸をなで下ろすのだ。

言い過ぎ?、そんなことはない。常人なら、原発事故より今そこで死傷している人々の心配をするだろう。しかし、反原発派は狂人なので原子炉の心配をする。その常軌を逸した思考について、赤旗に分かりやすく示されていた。当該箇所を抜粋しよう。

 ▼最近、巨大噴火についてのテレビ番組を見ました。周りの街を焼き尽くし、気候さえ変えてしまうすさまじさ。地球の営みがもたらし、何度もくり返している巨大噴火。もし、それが原発の近くで起きたら。その危険性が指摘されているのが、鹿児島の川内原発です

 ▼南九州には過去に巨大噴火を起こした火山が連なっています。火砕流が原発を襲えば、どれだけの深刻な被害がひろがるか。自然の猛威ではなく、人の手によって災いをまき散らす原発。それを止めることができるのも、人間の力です。


「もし」、「火砕流が原発を襲えば」、じゃないだろ。

直前まで巨大噴火のリスクを書いているのに、どうして原発に話題が飛ぶのか。何故、直接的被害を無視するのか。これが反原発派の思考で、「この噴火による原発事故の心配はありません」のテロップを見れば、安堵してスキップするに決まっているのである(笑)。




赤旗:きょうの潮流
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-09-29/2014092901_08_0.html
 高く澄み渡る青空と色とりどりの紅葉。週末、秋山の景色を楽しんでいた登山者を突然、灰白の噴煙が襲いました。御嶽山の噴火。死傷者は増え、山頂付近では30人以上が心肺停止になっているといいます
 ▼自然を満喫する喜びから恐怖への暗転。あっという間に山肌を滑り落ちる熱い灰、無数に降り注ぐ噴石。息苦しい暗闇のなかを必死に逃げた登山者たちは「地獄のよう」「死を覚悟した」と振り返りました
 ▼いまも噴火はつづき、複数の火口から噴煙が上がっています。広い範囲で火山灰が降り、農作物にも影響が出ています。7年前の噴火後は静かだった御嶽山。今回も前兆はみられず、予知は難しかったと専門家も話しています
 ▼地下で四つのプレートがせめぎ合う日本は世界有数の火山国。110の活火山があり、この狭い国土に世界の7%が集中しています。地下にたまったマグマが、いつどこで爆発しても、おかしくない状態です
 ▼最近、巨大噴火についてのテレビ番組を見ました。周りの街を焼き尽くし、気候さえ変えてしまうすさまじさ。地球の営みがもたらし、何度もくり返している巨大噴火。もし、それが原発の近くで起きたら。その危険性が指摘されているのが、鹿児島の川内原発です
 ▼南九州には過去に巨大噴火を起こした火山が連なっています。火砕流が原発を襲えば、どれだけの深刻な被害がひろがるか。自然の猛威ではなく、人の手によって災いをまき散らす原発。それを止めることができるのも、人間の力です。





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ジャンル:政治・経済

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コメント

 共産党は何で鹿児島市、垂水市など鹿児島湾周辺都市の封鎖と住民避難政策を掲げないのでしょうか?
 
 鹿児島市など鹿児島湾のカルデラ噴火はもとより、桜島の本格的な噴火でも全滅します。
 カルデラ噴火より遥かに起きる確率の高い桜島の噴火だけでも数百万の人が死ぬではありませんか?

 原発は現在911のような飛行機によるテロに耐えられるように、事故対策をしているそうです。

 原子炉の格納容器を守る外部遮蔽壁は、ジャンボ機が突っ込んでも壊れません。
 
 しかし航空機が突っ込むと燃料に引火して周辺に大火災が起きます。
 
 原発はこれに耐えられるのです。

 となると川内原発が事故を起こすと言うのは、大火砕流や溶岩流に呑まれる場合です。
 でもこれだと放射能も漏れませんよね?

 それに噴火の被害だけで、九州の一園から人がいなくなるから、放射能で被害を受ける人もいなくなります。

 それだったら、カルデラ噴火での原発の事故よりも、桜島噴火での鹿児島市全滅の方が遥かに現実的危機ではありませんか?
 
  1. 2014-09-30 09:49
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

おはようございます。

昨晩のニュースステーション、ご指摘の論法と全く同じ議論が展開されてました。朝日、視野が狭すぎます。何の反省もしていない、できていないってことでしょうね。

正常な感覚の持ち主であれば、いま論じなければならないのは自然災害が発生した際、被害を軽減し、更に迅速に復旧するためにはいま何を成すべきか、ではないでしょうか?

安部政権は国土強靭化を政策に掲げています。
朝日ほかの報道は、これらの政策の遂行を妨げ、将来的には多くの人命を毀損するものではないでしょうか?

犯罪的です。
  1. 2014-09-30 09:53
  2. URL
  3. toshita1967 #-
  4. 編集

こんにちは。

遅まきながら反原発派諸兄に大人気の、鹿児島県川内原子力発電所の場所をGoogleマップで見てみました。

なんと、薩摩半島の反対側付け根にあるんですね。桜島からの距離は約30キロ、霧島山からは約40キロ、原発の周囲は、川内市街地以外は自衛隊演習場があるほどの原野です。鹿児島市や霧島市の方がはるかにアブないではありませんか。

ブログ主様やよもぎねこさんのご指摘のとおり、原発への被害云々よりも、都市部への噴火被害を心配した方がより現実的だと思うのですが、なぜ反原発派諸兄はこうした事を無視されるのでしょう。彼らの主張が根本的にズレている気がしてなりません。

小泉元総理も、民主党原田某の如くGoogleマップを贔屓にされて、より見聞を広げられた方がよろしいかと。


追伸:御嶽山噴火で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたします。危険地帯で救出活動をされる警察、消防、自衛隊の皆様には心から敬意を表します。
  1. 2014-09-30 14:36
  2. URL
  3. cn2100 #-
  4. 編集

To よもぎねこさん

こんばんは。

>共産党は何で鹿児島市、垂水市など鹿児島湾周辺都市の封鎖と住民避難政策を掲げないのでしょうか?

答えは簡単です。共産党等の反原発派は、人命なんてこれっぽっちも気にしていないからに決まっています。市民の命なんて、共産党様の崇高な理念の前ではゴミ屑同前なのでしょう。

それを一々証明する必要は無いと思いますが、火山リスクを主張する反原発派が、こんかいの御嶽山噴火について何を語るか注目すると面白いと思いますよ。

たぶん無反応だと予想していますが、それこそ奴らが反原発のためだけに火山リスクを利用している証左であろうと思います。


  1. 2014-09-30 20:16
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  3. no-risu #-
  4. 編集

To toshita1967さん

こんばんは。

報道ステーション、私は見ていませんでしたが、いかにもやりそうな感じですね。最近、報ステの反原発プロデューサーが自殺したと聞きましたが、まあ一人くらい抜けても影響は無かった様で。

>いま論じなければならないのは自然災害が発生した際、被害を軽減し、更に迅速に復旧するためにはいま何を成すべきか

仰る通りです。が、反原発派にとっては、反原発こそが「今論じられなければならないこと」なんですよね。マジキチですよ。

で、安倍政権を批判するメディアは、国土強靭化=無駄な公共事業と批判していますから、いざ災害が起きてもハード面での防災対策を提唱出来ないんですよね。

そして、ハードの代わりに防災マップとか避難訓練とか、ソフト面ばかり主張することになるのですが、自然災害に向き合うにはあまりにお粗末としか言いようがありません。つくづく馬鹿です。


  1. 2014-09-30 20:26
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

To cn2100さん

こんばんは。

>なぜ反原発派諸兄はこうした事を無視されるのでしょう。

よもぎねこさんへの返信にも書きましたが、反原発派は人命被害に興味が無いのです。市民の命なんてどうでもよくて、崇高なる反原発のみが重要なんですよね。奴らにとってはチリより軽い市民の命ですが、反原発に利用できるから「命を守れ!」とか叫んでいるだけですよ。本気で心配しているわけではありません。

その証拠に(なる予定)、今回の御嶽山噴火に関して反原発派は何もアクションを起こしません。本当に市民の命の尊さを理解しているのなら、政府に対して火山対策を求め、「命を守れ!」とデモなり集会なり申入書なり
、何かしら動きを見せるでしょう。

断言します。奴らは動きませんよ。基本的に奴らは極度の自己中で、他人の命がどうなろうと知ったことではないですから。


  1. 2014-09-30 20:36
  2. URL
  3. no-risu #-
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