2014-11-27 21:21

大阪ふりかけ論争、橋下市長の小さな功績


大阪給食


とても地味で小さな功績だけど、これこそ地方自治の醍醐味。

橋下市長は26日、市立中学校の給食食べ残し解消策として、生徒の「ふりかけ持ち込み」を認めるようにしたと明らかにした。よくやった。ふりかけ持参が認められていなかったことに驚きだ。持参だけでなく、学校で常備すればなおよろしい。

大阪の給食食べ残しは異常だ。生徒の7割が給食を食べ残すらしい。どれほど不味いのか不明だが、「冷たい」「味が薄い」と生徒にはたいそう不評だ。最初は「贅沢ぬかすな!」と思ったが、7割も食べ残すなら給食に問題があるに違いない。

no-risuは小中学校で給食だったけど、「冷たい」「味が薄い」といったクレームは存在しなかった。給食は給食センターから運ばれ、児童自身で配膳するホカホカの給食は毎日の楽しみだった。一方、大阪の給食システムは全く異なる。

大阪では、給食センターが無いから弁当屋から仕出し弁当が届けられ、食中毒が起きないよう冷蔵庫に保管される。冷蔵庫は十数度らしいから、かなり冷え冷えの弁当だ。ご飯もシチューもキンキンに冷やされるそうで、いかにも食欲が失せる。

塩分は普通の給食と同様の栄養管理(1食3g以下)らしいから、味が薄く感じられるのも冷たすぎて味を感じにくいことが原因だろう。だったら冷蔵保管を止めれば良いと思うのだが、まさかの食中毒と世間様のクレームが許さないらしい。

美味しい給食のためなら微量のリスクなど無視すれば良いのに、日本社会は安全性が絶対的に優先される。アホらしい。明らかに食育的にマイナス、料理は台無し、喜ばない子供、そして大量の食べ残しだ。安全厨はカロリーメイトでも食ってろ。

さて、冷たいまま給食の食べ残しを減らすにはどうするか。そこで橋下市長が考案したのが「ふりかけの推奨(持参)」だった。良いじゃないの。単純かつ効果的、金もかからない。失敗なら止めればいいだけだし、リスクは無いに等しい。

ところが、橋下市長の提案に対し、市教委は「塩分過多になり好ましくない」と難色を示したそうだ。食塩は1食3g以下の栄養基準のせいだが、実に杓子定規な役所的発想と言える。橋下市長が「ふりかけぐらいで!」と反発するのも当然だ。

大量の食べ残しとは、児童が本来摂取するべき栄養を大量にロスしていることを意味する。微量の塩分過多を気にして、必要な栄養を摂取しないのでは、これこそまさに本末転倒だ。だいたい、たかがふりかけが児童の健康を害すものか。

渋る市教委に橋下市長は猛抗議、「ふりかけぐらい学校現場に委ねられないのは中央集権そのものだ!」と批判した。少々大袈裟な気もするが、まあ言っていることは正しい。たかがふりかけも許されないとか、どこの独裁国家組織かと。

意外なことに、市教委はあっさり方針転換した。産経によれば、「ふりかけ前提メニューを考えては」「塩分の低いふりかけを開発しては」などの前向きな意見も出たそうだ。なかなか物わかりの良い市教委で、この柔軟性は評価したい。

こうして「ふりかけOK」が決まったわけだが、この「ふりかけ論争」には地方自治の良い面が凝縮されていると思う。地方の現場にしか分からない問題を、それが些細な問題でも速やかに着実に改善する。まさに地方自治の役割だ。

べつに国でも理論上は可能だが、国会や中央省庁でふりかけ論争されたらなら、「仕事しろや!」と蹴飛ばさねばなるまい。ふりかけ論争は地方の役目である。たかがふりかけ、されどふりかけ。今回、橋下市長はとても良い仕事をした。




朝日:ふりかけ持ち込み、学校判断に 大阪市の給食食べ残し
http://www.asahi.com/articles/ASGCV6G3HGCVPTIL028.html
 橋下徹・大阪市長は26日、市立中学校の給食食べ残し解消策として、生徒が「ふりかけ」を持ち込むことを学校判断で許可できるようになったと明らかにした。従来「塩分過多になり好ましくない」としてきた市教育委員会が市長の要望を受けて対応を改めた。
 ふりかけ持ち込みの是非は前日にあった教育委員との協議会で話題に上り、橋下市長は「ふりかけぐらい学校現場に委ねられないとなれば中央集権そのものだ」と方針転換を要請。これを受け、市教委は原則として学校の判断に委ねることにしたという。
 橋下市長は報道陣に「ふりかけ持ち込みを認めた日は夕食の塩分を少し控えるよう指導するなど、学校現場の創意工夫で何とかなる。『ふりかけ論争』をきっかけに教委と学校の関係が少しでも変われば」と期待を示した。(阪本輝昭)





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コメント

はじめまして。
いつも読ませて頂いております。

私が大阪で中学校にかよっていた時には、学校給食など聞いたこともありませんでした。

当然お弁当。
お弁当を持ってこれない子は、購買部でパンを買う。
これが当たり前でした。


そんなにまずい給食なら、母親がお弁当を作ってやるべきです。

私は東京で子育てをし、男の子一人を育てましたが、私立だったせいか中学も高校もお弁当でした。
高校には食堂がありましたが、まずいということで3年間お弁当を作りました。

うちはどちらもフルタイムの共働き。

今の親はそんなにお弁当を作るのが辛いのか?

幼稚園児には競ってキャラ弁とか言って、親が競って過剰に手の込んだお弁当を作っているのに、なぜ中学になったら弁当一つも作れないのか?

ふりかけ以前の問題と思い、ついついコメントを書いてしまいました。

これからも楽しみに読ませていただきます。
  1. 2014-11-28 00:54
  2. URL
  3. ある母親 #-
  4. 編集

こんばんは。

小:学校単位の給食、中:センター配送式給食でしたが、好みはともかくおいしくないことはなったような。おかわり争奪戦があったくらいで。牛乳は冷蔵庫保管じゃなかった記憶があります。
高校は弁当で、冬は温蔵庫保管でした。登校後にクラス単位で網車に弁当箱をのせてそのままGO。冬場のおしぼりくらい熱かった様に思います。
コンビニのお茶などが小型温蔵庫にある時代。ジャーの残りご飯を保温状態でほっとく時代。給食を導入する時に、給食を熱い状態で保管するという発想はなかったんでしょうか。
方針転換したとは言え、ご飯のお供まで塩分が~と杓子定規で反対した市教委は総入れ替えした方がよいのではないかと。子供が家でたこ焼きにソースだぶだぶなんて考えないのでしょう。減塩ふりかけなんて売ってるし、減塩味噌汁だってあります。
橋下市長もふりかけまで口を出さなければならないのでは、なかなか大変な様で。
  1. 2014-11-28 02:11
  2. URL
  3. koguma #-
  4. 編集

To ある母親さん

こんばんは、はじめまして。応援いただきありがとうございます。

毎日のお弁当作りは、やはり負担に感じる親も多いのではないかと思います。親がみな、ある母親さんの様な意欲があれば良いですけど、そうでない親に「子供のためなんだから大変でも作りなさい」とは言い難いものがあります。

家庭や仕事の事情で厳しい人もいるでしょうし、料理上手な親ばかりでもないでしょうし、中には生徒が友人に見せられないほど粗末な弁当を持たせる親もいます。そうした人々が一定数いることを鑑みれば、給食導入は親にとっても児童にとっても良い制度ではないでしょうか。

ちなみに、大阪市は給食導入後に保護者アンケートを実施していますが、たしか7~8割が賛成でした(うろ覚えです)。

「子供の弁当くらい家庭で作るべき」と思われる親御さんもおられるでしょうが、そこは出来ない方々に配慮していただきたいと思います。「じゃあせめてうちの子だけでも弁当持たせたい」、というのも、それは子供を苦しめるケースが懸念され、最悪イジメに繋がりかねませんから、そこもグッと堪えていただきたい。その分、朝夕の食事で腕をふるわれてはいかがでしょうか。

  1. 2014-11-28 19:26
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

To koguma さん

こんばんは。

私の学校でも似たような給食システムでした。少し違うのは、保温設備は無くて、カレーやシチューなどはクラス毎に保温容器で届けられていました。

食べ残しは基本的にありませんでしたけど、中学になると女子がダイエットを始め、食パンが大量に残り問題になりました。ご飯は人気で、女子も残しませんでしたねぇ。食いしん坊の男子が「ご飯を残せよ!」とブーブー文句垂れてました(笑)。

大阪市が冷蔵保管をしているのは、おそらくですけど、複数の食材が一つの箱に収められた弁当形式が理由だと思います。生野菜のサラダとか、保温に向かない料理も一緒に収められているから冷蔵保管するしかないと。推測ですけどね。

  1. 2014-11-28 19:27
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

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