2014-12-09 21:43

二つの選挙から見る毎日新聞のご都合主義


コップに半分残った水。「まだ半分も残っている」と安心する人もいれば、「もう半分しか残っていない」と悲しむ人もいる。受け取り方は人それぞれだ。しかし、世の中には卑怯な人間もいて、連中はどちらにも解釈できることを悪用し世論を惑わす。

解釈を悪用して世論を誘導する典型事例として、今回は毎日新聞の選挙報道から、二つの選挙を比較して論調を紹介したい。二つの選挙とは、いずれも先月投開票が行われた「群馬県中之条町長選挙」と「沖縄県知事選挙」だ。

まず、基本的な状況を説明すると、毎日新聞にとって中之条町長選挙は不満な結果で、沖縄県知事選挙は喜ばしい結果であった。

中之条町長選挙は、小渕優子の政治資金問題により、小渕の元秘書だった折田謙一郎前町長が辞職したことに伴う選挙だ。小渕辞任は反自民党勢力の「成果」であり、毎日としては中之条町選挙で自民党に追撃を与えたかった。

ところが、毎日の期待をよそに小渕派の伊能正夫が圧勝した。毎日新聞にとっては非常に不満な結果だろう。沖縄県知事選挙はご存じの通り、辺野古移設反対派の翁長が仲井真現職に10万票の差を付け快勝した。毎日新聞もご満悦だ。

この背景をふまえて、実際の報道内容について簡単に比較してみよう。※参照した毎日記事はエントリー最後に掲載。


投票率

中之条町長選:投票率70%
毎日の評価:「投票率は低い水準」「有権者の冷めた視線」

沖縄県知事選:投票率64%
毎日の評価:「明確な民意が示された」

有権者数に占める得票率

伊能正夫:有権者の49%
毎日の評価:「伊能氏の名前を書かなかった残り半分の有権者を忘れない町政運営が求められる」

翁長雄志:有権者の32%
毎日の評価:「民意がはっきり出た、無視は許されない」



ご覧の通り、毎日新聞は中之条町長選にネガティブで、沖縄県知事選にポジティブだ。しかし、投票率は沖縄県知事選の方が低く、有権者数に占める得票率にいたっては17%もの大差で、翁長は有権者の僅か32%しか得票できなかった。

小賢しいのが、中之条町長選について「得票率」ではなく「有権者に占める得票率」と書いていることだ。通常の得票率で考えれば、伊能氏の得票率は70%になる。毎日は伊能氏の支持率を低く見せるため、有権者数に占める得票率で誤魔化した。

「伊能氏の名前を書かなかった残り半分の有権者」について、ここに含まれる30%の非投票者の中には、投票していれば伊能氏の名前を書いた人も含まれているはずだ。なのに、毎日は非投票者全てが伊能不支持かの様に扱っている。

実に不公平・不公正な報道だ。こんなことばかりしてるから、自民党から公平・公正な報道を求められるのだ。マスコミらは「報道が萎縮する」などと反発しているが、悪しき増長部分は萎縮させて然るべきだろう。マスコミの偏向体質は許し難い。




解説:中之条町長選 町政論議深まらず /群馬
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141201ddlk10010150000c.html
 「政治とカネ」の問題に大きく揺れた中之条町長選だが、投票率は69・69%と過去2番目に低い水準にとどまった。直近で選挙戦になった2004年の町長選で84%台だったことからしても異例の低さだ。10年ぶりに町政の選択肢を得た有権者の「冷めた視線」が浮き彫りになった。
中略
 「今回の町長選に注目したのは、町民以外の人だけ」。ある男性はそう皮肉った。今回の選挙を通じて、町の将来像を描けた町民は限られていただろう。今回の選挙で全有権者のうち、投票所に足を運び伊能氏の名前を書いたのは約49%。「残り半分」の有権者のことを忘れない町政運営が求められる。


Listening:<論点>沖縄県知事選が示した民意
http://mainichi.jp/journalism/listening/news/20141121org00m010004000c.html
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題を最大の争点にした沖縄県知事選で、反対を掲げた翁長雄志・前那覇市長が当選した。保革共闘態勢で臨んだ翁長氏の勝利は、県内移設反対への明確な民意と言えるが、政府は予定通り移設を進める構え。安倍晋三首相は18日に解散・総選挙を表明し、「沖縄の声」は早くもかき消されつつある。(後略)

写真館:沖縄県知事選 「民意無視、許さない」 /福岡
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/m20141126ddlk40040534000c.html
 今月16日に投開票された沖縄県知事選は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設が最大の争点となった。辺野古移設に反対する前那覇市長、翁長雄志氏が、移設推進を訴え3選を目指した現職の仲井真弘多氏ら3氏を破り初当選した。次点の仲井真氏に約10万票の大差をつけた結果に翁長氏は「民意がはっきり出た」と語った。(後略)






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