2015-01-14 22:03

シャルリー問題が示した言論の自由と戦争のリスク


中華人民共和国は英語でChineと表記され、チャイナ、チナ、シノ、などと呼ばれているが、日本でシナ(支那)の呼称を用いるとサヨク様から説教を食らう。シナは蔑称であり、中国あるいは中華人民共和国と呼ぶべきとされている。

国際的にシナに類する呼称が用いられているのに、どうして日本人だけは使用が許されないのか。誰でも不思議に思うだろうが、サヨク様は「中国が嫌がるからだ」と説明する。人の嫌がることはやっちゃダメ、一応は筋の通った説明だ。

しかし、日本にのみ許されない理由としては不十分で、実は正当な理由なんて存在しない。お偉いサヨク様は、石原元都知事の様にシナと呼び続ける人間に「差別主義者」のレッテルを貼る。シナの呼称は中国人に対する差別と言う。

no-risuはシナの呼称を使用しないが、そこに明白な根拠やポリシーがあるわけではない。惰性で言い慣れた「中国」を使っているだけで、だからシナと呼ぶ人についても問題があるとは思わないし、ましてレイシストだなんて微塵も考えない。

むしろ、突き詰めて考えればシナの方が正当な呼び名だと思うし、日本にのみシナと呼ばせない中国こそ日本を差別していると感じる。

ただ、これは日中の考え方の違いであって、それがプロパガンダによるものだとしても、あえてシナと呼び中国人の感情を逆なでするほど熱意を注ぐ問題でもないと思う。ぶっちゃけどうでもいい。呼びたい様に呼べば良いだろう。

一方、サヨク連中にとっては大問題であるらしく、人権家としての崇高な理念がシナと呼ぶことを許さない。「相手(中国)が嫌がる呼称は差別である」と主張し、シナを用いる人間は差別主義者と決めつけ批判する。そこに言論・表現の自由は存在しない。

つまり、いかに言論・表現の自由と言えども、相手が嫌がることまで無条件に認めることはしないわけだ。相手の心情に一定の配慮が必要な場合、言論・表現の自由に一定の制約がかかることを認めている。

だったらシャルリーの風刺もアカンでしょ!(笑)。

中国人の心情には配慮するが、イスラム教徒への配慮は不要、そんなダブスタは許されない。それこそ、イスラム教徒に対する差別だ。シナがダメならシャルリーもダメ、当然の理屈だろう。それなのに、メディアはシャルリーを全く批判していない。

エジプトのイスラム教スンニ派最高権威機関アズハルは13日、「シャルリーの風刺はイスラム教徒15億人に対する挑発だ」、と明確に反発した。そりゃそうだろう。最高権威機関でなくても、常識的に考えてシャルリーの風刺は下劣な挑発であり侮辱だ。

シャルリー側は、「ユーモアも理解できない野蛮なイスラム教徒に同情するぜ(嘲)」と傲慢姿勢を崩さず、ムハンマドに「私はシャルリー」「(シャルリーの)全ては許される」と言わせた風刺画を新たに制作、一歩も譲歩せず危険な挑発を続けている。

笑えるのが、フランスの芸人が「俺はクリバリ(テロ実行犯)」とネットに書き込んだことに対して、フランス当局が芸人の捜査に乗り出したことだ。件の芸人は、おそらくno-risuと似た様な疑念を抱き、シャルリーを「風刺」したのだが、それは許されないらしい。

おかしいでしょ(笑)。

言論・表現の自由は「全て許される」のではなかったのかと。「私はシャルリー」ではなかったのかと。イスラム教徒に対する侮辱は週刊誌でも容認し、シャルリーに対する風刺はネットの呟きすら弾圧するとか、この対応の違いはどう説明するのかと。

ところが、日本のマスコミ様はシャルリーの風刺内容に踏み込まない。さすがにシャルリーを全面擁護する様な記事はほとんど見かけないし、一応は「風刺内容について議論は必要」といった注意書きも見られるから、問題意識は持っていると推察できる。

ならばもっと踏み込め。特にサヨクメディアなら、「他人の嫌がる表現は慎め」くらいの説教をかましたらどうか。

事件を批判する報道を読むと、「言論に対する暴力」を批判するものばかりだ。確かにそれも重要な論点だが、暴力を招いた言論内容に向き合わねば「歴史に学べない」だろう。「歴史に学ぶ」、サヨクのメディアの口癖ではないか。

フランスは「テロとの戦争が始まった」と宣言した。サヨクメディアは、安倍総理の偏狭なナショナリズムばかりを戦争リスクに挙げる。しかし、シャルリー問題は言論の自由が戦争を起こす可能性を示した。この事実はもっと議論されるべきだ。

そのためにも、シャルリーの風刺内容について踏み込み、フランスにおける言論の自由の問題点を考察し、あるべき言論の自由の形を議論し、戦争・紛争に繋がるリスクを管理せねばならない。何を躊躇することがあるか、今こそ報道人としての矜持を見せよ。




朝日:風刺か侮辱か 風刺画転載、対応割れるメディア
http://www.asahi.com/articles/ASH1F54CJH1FUHBI01X.html
 襲撃を受けて記者ら12人が殺害された仏週刊新聞「シャルリー・エブド」は、14日に発行する特別号で、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載する。暴力に屈しない姿勢を示すという。一方で、事件発生後、風刺画を転載するかどうかをめぐって世界のメディアの対応は分かれている。
" 「私たちは表現したいものを表現しているだけ」
 14日号の表紙の預言者ムハンマドの風刺画を描いた「ルズ」こと風刺漫画家レナルド・ルジエさん(43)は、13日夕に会見し、こう語った。"
 数多くの同僚が殺害されただけに、憔悴(しょうすい)した様子で、時折大きく息をつきながら話し続けた。
 預言者はルジエさんが何度も描いてきたキャラクターで、2011年に同社事務所が放火された事件の原因とみられる風刺画もルジエさんの作品だった。特別号の表紙も自然に仕上げたという。ただ、描きながら涙がこぼれた。仏メディアによると、7日はルジエさんの誕生日で、出勤前にケーキを買いに行き、難を逃れたという。
 ルジエさんは「表現の自由は、表現の自由だ。『自由だ。だけれど……』なんて留保をつける必要はない」とも語った。
 特別号の表紙は、「すべては許される」という見出しがつけられている。そこに、目から涙粒をこぼしながら、悲しそうな表情の預言者ムハンマドが、白い衣装をまとい、胸の前で連続テロに抗議する合言葉「私はシャルリー」が書かれたプラカードを掲げている。






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コメント

おはようございます。

結局のところ、自由・平等・博愛・合理などは建前論にすぎず、現実は各国の思惑、国益がぶつかりあっているのが現実の世の中ってことですよね。

サヨクの方々は徒に理想主義を掲げますが、カーが危機の二十年の中で示したように、或はイラク戦争以降の現実が示しているように、理想主義こそが戦争を導いてきたという歴史的事実をどう考えるのか、彼らに聞いてみたいものです。

そういう意味では安倍総理も「価値観外交」を旗印に掲げていますが気をつけた方がいいと思ってます。

今回のフランスの事件も、理想主義(=グローバリズム)の歪みが耐えられなくなり、ナショナリズムとの相克が始まった、と捉えねばならないのではないでしょうか。

日本はまだ間に合いますよね。余計なことをしなければ。
  1. 2015-01-15 07:39
  2. URL
  3. toshita1967 #-
  4. 編集

わたしもシャルリーとはなんぞや、と思って二、三枚見ました

これがフランスのエスプリとユーモアか・。オスカル様とロザリーの恋にときめいたわたしのヨーロッパ志向が粉砕されましてよ。幼少時代に己が金髪碧眼でないのが大変不満であった私のロマンを返して!
ということで、わたしは件の漫画には、巨大な悪意と嘲笑しか感じません。てか命かけるならもう少しまともな漫画かけと。
  1. 2015-01-15 20:29
  2. URL
  3. うさこ #-
  4. 編集

To toshita1967さん

こんばんは。

そうですね、日本人は「国際」と言われると素晴らしい何かと錯覚しますけど、現実の国際社会はずっと腹黒いですよね。

分かりやすい勘違いが「国際ルール」で、日本人(特にサヨク)は国際的善意・良識と錯覚していますが、あんなものは力のある国々が作った独善的なルールである場合が多く、そもそも世界に問題があるから国際ルールが作られるのに、無条件にありがたがる代物であるわけがないのです。

安倍総理の価値観外交に対する心配はごもっともですが、今のところは上手くやっていると思います。価値観の押しつけにならないよう、バランス感覚を失わずに進めてほしいですね。まあ、たぶん安倍総理なら大丈夫ですよ。もし大丈夫じゃなかったら、このブログでも批判しようと思います。


  1. 2015-01-15 22:01
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

To うさこさん

こんばんは。

私も大袈裟に書いたので反省しなければいけませんけど、フランス人の中にもシャルリーの様な下品な風刺を好まない人は大勢います。

シャルリーの発行部数はたったの3~5万分程度ですし、購読層はサヨクがメインなんですよね。過度な自由を求めるのは、日本もフランスも同じわけです。そして、現在のフランスは保守が主流で、サヨク人気はだだ下がりです。

ですから、シャルリー事件だけでフランス・ヨーロッパ全体に失望せず、うさこさんが異文化に感じたロマンは大切にしてほしいと思います。捨てるなんてもったいないですよ。

  1. 2015-01-15 22:12
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

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