2015-02-10 21:54

我ハ表現者、政権批判スル者ナリ


翼賛会声明



2月9日、「ISIL事件発生から、政権批判の自粛が社会に広がっている」として、言論人・報道人・表現者ら1200人が、「翼賛体制の構築に抗する言論人・報道人・表現者の声明」を発表した。表現者ねぇ。「我ハ表現者、政権批判スル者ナリ!」。厨二病か(笑)。

さて、この声明で興味深いのは、声明の根拠がさっぱり分からないことだ。1200人連名で記者会見まで行ったのに、具体的なところが何も示されていない。「政権批判の自粛が社会に広がっている」と言うが、根拠が示されなければただの主観だ。

「僕はこう思います!」と言っているだけで、それに1200人も寄せ集まる言論人・報道人・表現者の知性を疑う。根拠と対象が示せない「私の主張」ならば、そんなものに社会が耳を傾ける価値は無い。仲間内だけでやっていればよろしい。

以下に、声明の記者会見における今井と古賀の発言内容を晒しあげるが、これがまた失笑させてくれる。エゴの塊である。よく恥ずかしくないものだ。

・今井一(ジャーナリスト) 
 「政府が主権者やメディアに監視、検証され、批判されることは当然のこと。批判を控えることは戦前の翼賛体制につながりかねない」。 

批判の自粛=大政翼賛会体制の復活。理屈は分かるが飛躍しすぎではないのか。で、誰に言っているの?。

 「ISIL事件に関する野党議員の質疑とNHK・民放のニュース番組の放送時間を検証。2日は4分以上報じる民放がある一方、多くが1分以内。約20秒の番組もあった。メディアは自粛しているという自覚がない。非常に危険だ」。 

基準の無い比較は無意味だ。自粛と評価されるラインは具体的に何分何秒からなのか、仮に4分であればその根拠は何か説明するべきだろう。これだけでは、今井個人が興味のある話題について、「報道が少ない」と難癖付けているだけである。

・古賀茂明(元経済産業官僚) 
 「いまは相当危機的な状況に至っている」。 

そうか?(笑)。

 「1月下旬、コメンテーターとして出演するテレビ朝日の番組で人質事件に絡み『アイ・アム・ノット・アベ』と話したところ、ネット上で『政権批判をするな』などの非難が殺到した」。 

古賀の被害妄想か、意図的に事実をねじ曲げているのか、それともただの馬鹿か。古賀が批判されたのは、政権を批判したからではなく、ISIL事件を政権批判に悪用したからだ。その愚劣な人間性に、良識ある多くの国民が憤慨したのである。

 「報道の自由が失われるまでに3ステップある」とし、『ホップ』で報道抑圧、『ステップ』で報道機関の体制への迎合(自粛)、『ジャンプ』で選挙による独裁政権の誕生、と指摘した」。 

「ホップ=報道抑圧」の時点でおかしい。抑圧されているなら、すでに自由は失われている。これでは「独裁政権が誕生するまでの3ステップ」だ。

正しくは、1.マスコミの偏向・傲慢による信用失墜、2.マスコミが自主改善に失敗、3.世論にも理解されると判断した政治・行政が介入、これだろう。報道の自由を失わせるのは、報道自身の無責任に原因がある。独裁政権に責任転嫁するな。

 「報道の自粛が蔓延し、国民に正しい情報が行き渡らなくなりつつあるのではないか」。 

意味がよく分からない。「正しい情報=政権批判」と言いたいのか、政権批判に限らず報道自粛が蔓延していると言いたいのか。いずれにせよ、この指摘は間違いと断言出来る。マスコミが供給する情報量は一定で、ISIL事件前後で変化は無いからだ。


ご覧の通り、何を根拠に声明を発したのか具体的・合理的・客観的な説明は無い。根拠が示されない以上、個人的な思いの域を出ていない。要するに、今井も古賀も政権批判への個人的欲求・願望を、報道自粛の問題にすり替えているのだ。

そして、個人的な主義主張を正当化するため、戦前の翼賛体制だの独裁政権だのに結びつける。詭弁としか言い様が無く、自己正当化宣言・無責任宣言が、「翼賛体制の構築に抗する言論人・報道人・表現者の声明」とやらの正体であろう。

実際、声明文(http://ref-info.com/wp-content/uploads/2015/02/「自粛という名の翼賛体制構築に抗する言論人、報道人、表現者の声明」(案).pdf)を読んでもそうとしか思えない。読む価値は無いと思うが、気になる人はどうぞ。

ちなみに、声明によるとno-risuみたく古賀らを批判する人間は、すでに翼賛体制に染まっており、本人はそれに気がついていないらしい(笑)。自分が他人を批判するのは表現・言論の自由で、自分に対する批判は戦前翼賛体制か。これがレッテル貼りだ。

また、声明文は「自身の良心にのみ従い、批判すべきだと感じ、考えることがあれば、今後も、臆さずに書き、話し、描くことを宣言する」と締めくくられている。言われたって止めないくせに、わざわざ声明文にするまでもない。好きにすればいいがな(笑)。

当然のことながら、no-risuも古賀らに対する批判は止めないと宣言しても良いのだろう。我モ表現者、売国サヨクヲ批判スル者ナリ。




朝日:「政権批判の自粛、社会に広がっている」1200人声明
http://www.asahi.com/articles/ASH295SB8H29UTIL039.html
 「イスラム国」人質事件後、政権批判の自粛が社会に広がっている――。フリージャーナリストや学者らが9日、会見を開き、「翼賛体制の構築に抗する言論人、報道人、表現者の声明」を発表した。インターネットなどを通じ、映画監督森達也さん、社会学者の宮台真司さん、作家平野啓一郎さんや中島岳志さんら表現に携わる1200人が賛同し、NHKのディレクターや新聞記者も名を連ねた。
 「政府が主権者やメディアに監視、検証され、批判されることは当然のこと。批判を控えることは戦前の翼賛体制につながりかねない」。そう指摘するのはジャーナリストの今井一さん。今月2~4日、衆・参院予算委の人質事件に関する野党議員の質疑とNHK・民放のニュース番組の放送時間を検証。2日は4分以上報じる民放がある一方、多くが1分以内。約20秒の番組もあった。「メディアは『自粛』しているという自覚がない。非常に危険だ」
 元経済産業官僚の古賀茂明さんは「いまは相当危機的な状況に至っている」。1月下旬、コメンテーターとして出演するテレビ朝日の番組で人質事件に絡み「アイ・アム・ノット・アベ」と話したところ、ネット上で「政権批判をするな」などの非難が殺到。神奈川県警から自宅周辺の警備強化を打診されたという。声明では、「物言えぬ空気」が70年前の戦争による破滅へ向かった、と指摘している。
 昨年暮れの衆院選前に政権与党が報道各社に「公正な報道」を要請したことにからみ、古賀さんは当時、「報道の自由が失われるまでに3ステップある」とし、「ホップ」で報道抑圧、「ステップ」で報道機関の体制への迎合(自粛)、「ジャンプ」で選挙による独裁政権の誕生、と指摘した。古賀さんは「報道の自粛が蔓延(まんえん)し、国民に正しい情報が行き渡らなくなりつつあるのではないか」と警鐘を鳴らした。(斉藤佑介)







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コメント

恨み骨髄の表現の自由

衆院選前に政権与党が報道各社に「公正な報道」を要請したのは朝日、毎日、東京などの報道が偏向に満ちており確信的に事実を捻じ曲げて恣意的な表現の自由を行使することにたいする警告を意味しているのであり、そのことも恣意的に故意に悪用して「物言えぬ空気」が70年前の戦争による破滅へ向かったなどと誘導した表現の自由を主張しているのでしょう。

政権を監視する言論人・報道人・表現者でなくむしろ偏向、捏造の言論人・報道人・表現者を監視する必要がありますね。

ISIL事件の本質も考える脳みそが無いからISILを利する報道の自制がなぜ翼賛体制の構築への警戒に話が飛んでしまうのでしょうか。

とにかく政権批判できるなら理由付けなど何でもありのこいつらの方が危険思想のように思えます。
  1. 2015-02-11 06:55
  2. URL
  3. そうかせんべい #-
  4. 編集

おはようございます。

報道の自由を制限されているというなら、夕方の3時間ニュース番組で正味15分しかやらないニュース枠を全時間帯に振り向け、夜の古館氏他のキャスターと称する人間の意見を飛ばして全部報道とし、バラエティー番組を全部ニュース番組にし、新聞は朝刊夕刊だけでなく増ページしてかち昼刊深夜刊を発行すればいいだけなんですけどねぇ。
先日小学生が基地外に殺傷された事件では、被害者の顔写真、親族周辺の声、生い立ちに至るまで多大な報道をしていたのだから、後藤さんの件もいくらでも報道するスペースを割けるでしょう。自粛しているのは自分達の勝手でしょうに、受け手を批判するのは筋違いです。

>・古賀茂明(元経済産業官僚) 
> 「いまは相当危機的な状況に至っている」。

「いまは(自分の頭の中は)相当危機的な状況に至っている」
昔からです。
  1. 2015-02-11 07:45
  2. URL
  3. koguma #-
  4. 編集

 「表現者」にとって政権批判が絶対目的になると、政権が正しい判断をした場合は、常に出鱈目なことを喚きつづけるしかない事になります。

 彼等が憲法9条とか反米とか歴史問題に執着し続ける理由は、これかも知れません。
 
 政権批判が絶対目的であれば、政権が現実的で合理的な対応をすれば、これを絶対批判しなくてはなりません。

 そして合理的現実的な政策に対して、政権批判の為に別な合理的現実的な政策を提案するのは容易ではありません。

 そうなると非現実的。超理想主義的=妄想を根拠に反対するしかなくなります。
 つまり政権がそこそこマトモな政策を取り続けると、「表現者」達は妄想に嵌り続けるしかないのです。

 実に気の毒な人々です。
  1. 2015-02-11 12:55
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  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

To そうかせんべい(表現者)さん

こんばんは。

公正報道の要請について、それ自体の報道も酷かったですよね。

要請しているのは自民党だけではなく、昔から何度も行われていたはずなのに、この事例だけを特別扱いして自民党批判する様は醜悪でした。まして、この事例が特別でないのは、当初報道でマスコミ各社が説明していたことです。本当に酷い偏向報道でした。

で、仰る通り、彼らの思想は危険思想です。邦人は殺害されましたが、ISILは変わらず存続しています。ISILにどう対応するべきか議論するべき時に、政権批判だの言論の自由だのばかり主張するのは、テロ対策を置き去りにするに等しく、まさしく危険思想と呼べるでしょうね。


  1. 2015-02-11 18:11
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  3. no-risu #-
  4. 編集

To koguma(表現者)さん

こんばんは。

冗談抜きに、報道番組の放送時間はもっと増やしてほしいです。CSなんかだと24時間ニュースもありますよね。そこまでしろとは言いませんけど、最近の民放は本当に見たい番組が少なすぎます。

少ないニュース番組ですら、ニュースと呼べるのは報道時間の半分くらいですよね。つまらんバラエティーを垂れ流すくらいなら、NHKのお株を奪う報道番組の一つでも作ってみろと。

ところで、声明は主に同業者に対して発していると思うのですが、1200人も賛同するなら、人脈使って圧力かけられそうなもんですよね。でもしない。出来ないのでしょう。1200人と聞くと多いですけど、その中身は烏合の衆なのでしょう。

だから群れるのです。

  1. 2015-02-11 18:18
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

To よもぎねこ(表現者)さん

こんばんは。

1200人の中に映画監督などが含まれているから「表現者」としたのでしょうが、自分で「私は表現者です、キリッ!」なんて言いますかねぇ。恥ずかしい(笑)。

>政権がそこそこマトモな政策を取り続けると、「表現者」達は妄想に嵌り続けるしかないのです。

まさに、安倍政権以降に見られるサヨクメディアらの姿そのものですね。それでも、無理やり政権批判するためにもっと論理的(屁理屈的)なもっともらしい主張も作れそうなもんですけど、どうしてこう彼らの主張は程度が低いのか。

気の毒と言うか、頭が気の毒なんでしょうねぇ。古賀とか、あんなだから経産省でやっていけなかったんですよ。古賀を重用しなかった経産省の判断・体質は、むしろ評価するべきだろうと思います。

  1. 2015-02-11 18:24
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  3. no-risu #-
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