2015-03-04 21:32

ツケは今すぐ払うべし


国の財政赤字について、マスコミらは口を揃えて「歳出削減せよ」「無駄をカットせよ」「将来世代にツケを回すな」と主張し、国や国家公務員を批判する。3月3日の北海道新聞も、「財政健全化計画 まず歳出見直し徹底を」との社説を掲載した。

しかし、彼らは歳出削減せよとは言うが、何を削減すべきか具体的な提案となると口を濁す。言うまでもなく、国家財政を圧迫しているのは年金医療などの社会保障費だ。27年度予算案では、一般会計の33%、31兆5千億円、対前年比+1兆円になる。

社会保障費以外を見ると、目立って増額されるのは辺野古移設費などを計上した防衛費(+950億円)くらいなもので、あとは地方交付税▲6000億円、文教費及び科学振興費▲720億円、エネルギー対策費▲660億円など、減額予算がずらりと並ぶ。

それでも社会保障費の増額は吸収しきれず、歳出総額は前年比+2800億円となった。ちなみに、マスコミらがやり玉に挙げる公共事業費はほぼ前年並みの+26億円だが、過去30年と比較して最低の水準で、社会保障費はそのおよそ5倍だ。

いくら公共事業費をカットしても、国家公務員給与を減額しても、それらは乾いたぞうきんを絞る様なものであり、毎年1兆円以上増え続ける社会保障費の前には焼け石に水だ。つまり、歳出削減に社会保障費のカットは避けて通れない。必須だ。

ところが、政府に歳出削減を求めるマスコミらは、決して社会保障費を削減せよとは言わない。年金額を減らせとか、医療負担を見直せとか、社会的弱者の機嫌を損ねることは絶対に言わない。むしろ、社会的弱者への支援を手厚くせよと主張する。

財政健全化のため政府が年金や医療で社会に負担を求めると、マスコミらはやれ「弱者切り捨て」だの「削減すべき無駄は他にある」だの「まずは政官が身を切れ」だのと牙をむく。彼らの主張は、あまりに無責任かつ卑劣なポピュリズムだ。

北海道新聞は言う。「将来世代へのつけ回しを断つことは政府の重い責務である」と。ならば、将来世代にツケを回し恩恵を受けているのは誰なのか。ツケは将来世代も支払うが、今の時点ですでに現役世代が支払っているのではないのか。

だいたい、no-risuはこの「将来世代のツケ」といった言い回しが大嫌いだ。将来世代と言うが、それって何年生まれからが将来世代なのさ。現在の現役世代は、現在「将来世代のツケ」で恩恵を受けている人々からすればすでに将来世代のはずだ。

つまり、no-risuら現役世代はすでに現在進行形でツケを払わされている将来世代である。だから、no-risuら現役世代には要求する権利がある。まるで他人事の様に「将来世代」を口にする受益者らに、声を大にして言う権利がある。「ツケは今すぐ払え!」と。

北海道新聞は言う。「政府は実効性ある計画で健全化への道筋を明確に示すべき」と。ならば、高齢者や社会的弱者に痛みが伴おうと、断固とした社会保障費の見直しを提言するべきではないのか。それをせずして偉そうに説教するなと言いたい。

北海道新聞だけではない。報道を眺めていると、社会保障費削減を無視した財政健全化議論はそこかしこで見かける。彼らは善人・知識人の仮面を被り、自分の身は批判を受けないポジションにおき、安全圏から政府を批判しているのだ。

カスめ。「財政健全化!」と言うだけなら幼稚園児にも出来るわ。人々が言いにくいであろう正論を代弁する、それこそマスコミの使命だろうが。




北海道:財政健全化計画 まず歳出見直し徹底を
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/595711.html
" 政府が目標に掲げる2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化に向け、新たな財政健全化計画の議論が経済財政諮問会議で始まった。
 4月をめどに論点を整理した上で、夏までに具体的な財政健全化計画をまとめるという。
 PBは社会保障や公共事業などの政策に必要な経費について、借金(国債)に頼らず、税収などでどれだけ賄えるかどうかを示す。"
" 国と地方を合わせたPBの黒字化は国際公約でもあるが、現状のままでは達成はきわめて困難だ。
 先進国の中でも深刻な財政状況を改善し、将来世代へのつけ回しを断つことは政府の重い責務である。着実な再建を求めたい。
 内閣府が諮問会議で示した財政試算を見ても、黒字化の実現は至難の業と言える。"
" 試算は二つのケースを想定している。国内総生産(GDP)の名目成長率が毎年度1%台半ばで推移する場合と、3%を超える場合で、いずれも17年度から消費税率が10%に上がるとの前提である。
 1%成長では20年度のPB赤字は16兆4千億円と15年度見通しと変わらず、3%成長でもなお9兆4千億円の赤字が残るという。"
" 財政再建を進める手段は経済成長による税収増と歳出削減、税制改革が柱となる。これらをどう組み合わせていくかが鍵だ。
 安倍晋三首相は「経済再生と財政健全化の両立」を強調してきたものの、当初と補正の一体的な予算編成は3年連続で100兆円規模に達している。"
 「聖域なく歳出を見直す」としながらも防衛費を3年連続で増やすなど、財政再建には甘い。しかも法人税率の引き下げなど大企業優遇が目立ち、消費税増税など「痛み」だけを押しつけるようでは多くの国民の納得は得られまい。
" 無駄な予算がないか、まず歳出の徹底した点検を求めたい。
 議論で気になるのは諮問会議の民間議員による提言だ。GDPに対するPB赤字の割合を、年度平均0・5%(約2兆5千億円)ずつ引き下げるよう求めている。"
" GDPの伸び次第ではPB赤字が減らなくても健全化がアピールできる新たな指標である。達成が難しいPB黒字化に縛られたくないという政府内の意向を反映しているのではないか。
 財政再建に取り組む覚悟が疑われれば、国債価格の暴落リスクなど市場の混乱を招きかねない。政府は実効性ある計画で健全化への道筋を明確に示すべきだ。"








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コメント

医療費を削減するべきかと。
仕事が大変なのは理解しますが
医者の殆どが一軒家を持ち、外車に乗る必要はないでしょう。
開業医も普通の会社員からは追いつけないような生活をしていますし。人件費も勿論ですがお金持ちから取らないと無理ですよね。
  1. 2015-03-04 22:04
  2. URL
  3. 大門 #-
  4. 編集

To 大門さん

こんばんは。

医療費については大いに改善するべきでしょうね。医者=金持ち論は、必ずしもそうでもないので、医者ではなく医者にかかる側をどうにかすべきだろうと思います。風邪とかしょうもない病状なら自己負担を増やすとか。

お金持ちから取るのは当然ですけど、それだけでは全然足りないし、金持の不満を封じるためにも中間層の負担も増やすべきですね。難しい話ですね、消費税も絡んでくるでしょうし。

まあ、これはあくまで歳出削減の観点だけの話ですけどね。

  1. 2015-03-04 22:16
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

こんにちは。

風邪を引いて平日に病院へ行ったら3時間待ちでした。
待っている間に隣のおばちゃんがたの会話が面白かったです。
昨日はすいていたのに今日は込んでるわね、ところで〇〇さん今日は来てないけど具合が悪いのかしら。
作ったような話ですが実話です。
診察後お金を払うことなく山のような薬を抱えて帰ってタクシーで帰って行きました。(個人病院なので窓口の様子も自然と見えますし薬は院内で調合していました)
会話の内容から生活保護を受けているようでしたが医療費無料の弊害ですね、無料なんだから薬局で薬かうより病院で貰いますよね。
  1. 2015-03-05 16:06
  2. URL
  3. 名無しクマー #-
  4. 編集

To 名無しさん

こんばんは。

病院待合室の笑い話は、私が子供のころからある有名どころですけど、未だにそういうのが残っているということなんでしょうね。山の様な薬は私の知っている話に無いので、むしろ酷くなっているのかもしれません。

よくよく考えてみれば、生活保護は増えているし高齢化も進んでいるので、十分あり得るかもしれませんね。

ちなみに、生活保護受給者の中には、大量に薬を入手して転売する不届き者もいるそうです。医者も医者で、大量に出した方が儲かるので、うすうす不正に感づいていても薬を出すとか。

このあたりは早急に是正したいところですよね、不正なんですから。

  1. 2015-03-05 19:53
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

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