2015-03-25 21:29

翁長知事は切り札をドブに捨てるか


3月23日、沖縄の翁長県知事が辺野古移設の岩礁破砕許可の取り消しを強く匂わせた。翁長は埋め立てに係るボーリング調査等海上作業の全面停止を国に求めており、一週間以内に停止しなければ「取り消しもあり得る」と述べたのだ。

現段階で許可取り消しは可能性に過ぎないが、沖縄サヨクメディアらは「断固やるべし!」といった期待感を隠さない。もし翁長が単なる脅しで述べただけだとしても、こうなっては後戻りは難しい。国は作業を止めないから、取り消しを実行する可能性は大だ。

岩礁破砕許可の取り消しは、翁長の二枚しかない対抗カードの一枚だ。もう一枚は埋め立て承認取り消しカードである。その一枚を早くも使用するのだろうか。

岩礁破砕許可を取り消せば、追い詰められるのは明らかに翁長ら移設反対派陣営だ。何故ならば、翁長の取り消し判断には法的根拠も論理的根拠も無いからだ。あるのは、「国がオレ様の指示に従わない!、ムキー!」といった感情論だけ。

岩礁破砕許可取り消しカードは強力だが、発動には一定の条件が必要になる。具体的には国側の瑕疵で、国が重大な違法行為を行うか、瑕疵で失う公益が埋め立てにより得られる公益を上回る場合に限り、必殺のカードとして使用可能だ。

しかし、現状で国は何ら違法行為を行っていないし、翁長らが「公益を害した」と指摘しているのも、価値の低い珊瑚が少々破損したにすぎない。カードの発動条件は満たされておらず、取り消しは貴重なカードの一枚をドブに捨てる行為と言える。

まして日本は法治国家であり、法に基づかない嫌がらせを受ければ国も黙ってはいない。翁長の発表に菅官房長官は非常に強い言葉で反発し、すでに国は「取り消しの取り消し」を求める無効確認訴訟を準備しているそうだ。翁長に勝ち目は無い。

翁長ら移設反対派は理解していない様だが、2枚の切り札は事実上使うことが出来ないカードなのだ。常に手に持ち続け、チラつかせることに意味がある。抑止力というやつで、本当に使ってしまっては全て台無しである。馬鹿だね。

ところで、24日の朝日新聞朝刊にこの問題が大々的に取り上げられていた。その内容は、朝日新聞らしからぬ良質な「報道」だった。一方に偏らない公平な観点から、事実関係が丁寧かつ分かりやすく説明されていた(同日の社説は腐っていたが)。

その記事を読むに、朝日新聞も「取り消しは判断は無謀」と認識している様だ。また、判断が翁長の独断であることや、沖縄県庁幹部も「勝ち目は無い」と困惑していることまで書かれていた。笑ったのが、最後に紹介された政府高官の一言だ。

翁長との面談が未だ行われていないことについて、「法廷で会えばいい」と吐き捨てたのだという。政府高官は世耕官房副長官だろうか。よく言った(笑)。

予定では、翁長の岩礁破砕許可取り消しは来週30日(月)に出される。国が作業停止指示の無効を申し立てたので、その判断が出るまで先延ばしになるかもしれない。本当に取り消すか不明だが、個人的に可能性は高いと踏んでいる。

傍から見れば自滅的な取り消しだが、翁長らに冷静かつ客観的な判断は出来ない。蛾が炎に飛び込むがごとく、取り消しを宣言して自滅するに違いない。まあ時間の問題だろう。カードを切れない人間だと思われれば、翁長がサヨク連中に切られる。

行くは地獄、行かぬも地獄だ。さっさと逝け(笑)。




琉球:<社説>新基地停止指示 安倍政権は従うべきだ 知事判断に正当性あり
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-240804-storytopic-11.html
 目の前に横たわる不条理に対し、冷静に法理を尽くし、粛々と是正を求める権限行使である。沖縄の尊厳を懸けた安倍政権との攻防は新たな局面を迎えた。
 名護市辺野古への新基地建設に向け、国が投入した巨大なブロック塊がサンゴ礁を破壊している問題で、翁長雄志知事は沖縄防衛局に対し、海底ボーリング(掘削)調査など全ての海上作業を30日までに停止するよう指示した。
 作業停止を拒む政府に対し、翁長知事は「腹は決めている」と述べた。埋め立て本体工事の基盤となる岩礁破砕許可も取り消される公算が大きくなった。
"「主権」はどこへ
 翁長知事は安慶田光男、浦崎唯昭の両副知事と共に会見した。新基地建設阻止に向けた不退転の決意を県内外に示す狙いがあろう。
 「沖縄のことは沖縄が決める」。われわれは地方自治の原則に根差した知事の決断を強く支持する。"
 問題を整理しよう。国は新基地建設に抵抗する市民を排除するため、埋め立て海域を取り囲む臨時立ち入り制限区域を設けた。その上で、埋め立てを承認した仲井真弘多前知事から昨年8月に岩礁破砕の許可を得た。
" 広大な臨時制限区域を示す浮標灯を固定する重りとして、沖縄防衛局は海底に最大160キロの鋼板アンカー248個を設置したが、大型台風で120個が流出した。
 消えたアンカーの代わりにしたブロック塊の重量は10~45トン、低く見積もっても当初のアンカーの62~280倍に及ぶ。環境保全に背を向けた常軌を逸した対応だ。"
 埋め立て海域とは関係ない海域で巨大なブロックがサンゴ礁を無残に押しつぶしている。「無許可行為」が確認されれば、岩礁破砕許可取り消しなどを命じることができる。知事の作業停止指示には環境破壊を防ぐ法的正当性がある。
" 一方、県は臨時制限区域内で、サンゴ礁の破壊の有無を調べる立ち入り調査を申請したが、米軍は「運用上の理由」を挙げ、不許可にした。
 だが、沖縄防衛局は連日、潜水調査を実施しており、運用上の理由は成り立たない。防衛省や外務省は県の調査実現の仲介さえしようとしない。狭量な二重基準が極まっている。"
 安倍政権と米軍が気脈を通わせた県排除の構図だ。日本国内の環境を守るための調査さえかなわないなら自発的な「主権喪失」と言うしかない。安倍晋三首相が国会などで連呼してきた「主権」は沖縄では存在しないかのようだ。
"低劣な品格あらわ
 「全く問題はない」。沖縄の基地負担軽減を担当しているらしい菅義偉官房長官はこの日も硬い表情で断定調の「全く」を再三口にした。強気一辺倒の物言いには、沖縄を敵視する響きがある。"
 見たくない現実から目を背け、都合のよい事情だけ取り入れて強がり、恫喝(どうかつ)する。仲井真前知事による埋め立て承認にすがりつき、沖縄の民意を問答無用で組み敷くことしか打つ手がないことの表れだ。子どもじみた心性が際立つ。民主主義の価値を損なう政権の低劣な品格が映し出されている。
 沖縄の民意は「普天間固定化ノー、辺野古新基地ノー」だ。掘削強行や人権無視の過剰警備など、安倍政権のやることなすことが沖縄社会の反発を強める悪循環に陥っている。「辺野古移設か、固定化か」という脅しも沖縄に基地を押し込める差別を助長している。
 普天間飛行場は戦後、米軍が民有地を強制接収して造った。奪われた土地にできた基地を動かす先がなぜ県内なのか。かつて県内移設を認めていた県民も根本的な疑念を深め、今は総じて7割超が反対している。普天間飛行場を抱える宜野湾市でも民意は鮮明だ。昨年の県知事選と衆院選で危険性除去を訴えた仲井真前知事と自民党現職は大差をつけられた。
 民主主義を重んじる正当性は沖縄にある。安倍政権は工事停止指示を受け入れるべきだ。追い込まれているのは政権の側である。






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テーマ:沖縄問題
ジャンル:政治・経済

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コメント

最近思うのですが
辺野古移設の是非を問う事を目的に衆議院総選挙してみたらどうでしょう。民意と偉そうに語る沖縄マスコミも否定のしようが無くなるかと思います。まあ…こじらせた元凶の民主党が駄々こねるでしょうが…
  1. 2015-03-25 22:35
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  3. 大門 #-
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To 大門さん

こんばんは。

それは賛成しかねます。

基地のような迷惑施設は、そもそも住民投票で決めることにもなじみません。誰だって近くに作られたら嫌だけど、必要だからどうにか作らねばならない。そういう難しい問題を、かつて10年かけて協議を繰り返し、なんとか妥協点を見つけ導き出された結論が辺野古移設です。

今さら是非を問う選挙を行うべきではありませんよ。反対派が喜ぶだけです。それに、選挙や住民投票で反対派が負けたとしても、それで彼らの言動が変わることはありませんから。

  1. 2015-03-26 00:06
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  3. no-risu #-
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