2015-05-12 21:04

橋下市長の政界引退は惜しい


5月17日に実施される大阪都構想の住民投票。最近までで賛否は拮抗していたが、最新の世論調査から徐々に反対優勢が明確になってきた。読売・毎日・共同・JNN等々の調査結果では、いずれも反対派が10ポイント程度勝っている。

大衆は、よほど切羽詰まらねば大胆な生活システムの変化を望まない。面倒くさい。改革は求めても、自分の負担は拒否してなあなあに済ませたくなるのが大衆心理だ。反対派有利の傾向はこのまま続き、十中八九、都構想は否決されるだろう。

都構想が否決された場合、橋下市長派政界を引退すると宣言している。彼の引退宣言を2万%鵜呑みには出来ないが、都構想は橋下市長という政治家の根幹であり、実現出来ないことが決定的になれば、今回ばかりは本当に引退しかねない。

個人的な思いとして、橋下市長の政治家引退は非常に惜しい。彼は間違いなく、近年まれに見る逸材だからだ。

逸材と評価する理由についてまず言いたいのは、橋下市長ほど「仕事」をする首長が他にどれほどいるかということだ。都構想を見ても、議論の回数、公表資料の作成、市民への説明、各種情報発信、それら全てに凄まじい仕事量をこなしている。

都構想だけではない。古くは府知事時代には自転車操業で粉飾していた太田式まやかし財政構造を是正した。市長になると、異様な強権労組や聖域を謳歌していた学校にもメスを入れ、職員の綱紀粛正もはかり、組織浄化を強力に推し進めた。

学区の見直しを実行し、学校式典での国歌斉唱・国旗掲揚を指導し、朝鮮学校や反日施設含めて補助金支出のあり方を根本から見直し、生活保護受給者に対してキャッシュカード利用による家計管理の支援実験も始めた。給食も導入した。

上記は報道で知る人も多いと思うが、報道されていない実績も多い。実績を挙げていけばきりが無く、一つ一つが尋常ならざるエネルギーを注ぎ込んだ結果であることは想像に難くない。そのバイタリティーは驚嘆に値する。

もちろん、実績イコール功績とは呼びがたい面も多々ある。労組や職員対応では裁判と敗訴が続出しているし、禁煙ファッショとでも呼ぶべき過剰な引き締めにも懸念を抱く。公募区長や公募校長、維新議員らによる不祥事も続出した。

府のまやかし財政は正したが、健全化に向けた行程は長くいばらの道で、成功するかどうかは不透明だ。これも挙げればきりがない。また、彼は敵を作りすぎる。反対すれば一般市民ですら抵抗勢力扱いする。性格面の問題も小さくない。

でも、そんなことは大した問題では無いのだ。どんな政策にも正の面と負の面がある。反原発活動は負の面しかなかったが、他はプラス面もしっかり伴っている。マイナス面があるからといって、それは政治家橋下市長の価値を下げるものではない。

マスコミ・労組・プロ市民団体等の愚劣な妨害に屈せず、掲げた公約を実現すべく自ら先頭に立ち、誰よりも仕事に邁進する橋下市長は誰よりも政治家だ。全国にしょうもない首長・議員らが跋扈する中で、橋下市長はどれほど貴重な存在か。

過去、このブログで橋下市長を何度も褒めた。でも、おそらくは批判した回数の方が多かった。「彼はいずれ市民に見限られる」とさえ書いた。しかし、大阪市民が橋下市長を見限る気配は無い。それは一定の成果が伴っているからだろう。

何とか引退を撤回してくれまいか。住民投票で負けたって良いじゃないか。反対派は「都構想でなくても二重行政は解消出来る」と主張しているが、二重行政解消の議論が出てきたこと自体が都構想を推進した成果、プラスの実績だろう。

都構想は、あくまで二重行政解消のための手段にすぎない。手段が変わろうと、目的を達成すれば橋下市長の勝ちとも言える。住民投票で否決されたら、橋下市長はそれを潔い引き際と考えるのかもしれないが、傍から見れば無様な負け逃げだぞ?。

で、結果が出てから引退撤回すればさらに格好悪い。だから今のうちにゴメンナサイするべし。頼むよ。




産経:反対47・8%、賛成39・5%を上回るも、賛否差は前回より縮小 本紙世論調査
http://www.sankei.com/west/news/150510/wst1505100045-n1.html
 産経新聞社は9、10の両日、大阪市内の有権者を対象に電話による世論調査を実施した。大阪市を廃止し5つの特別区に分割する「大阪都構想」への反対は47・8%で、賛成の39・5%を8・3ポイント上回った。4月4、5両日の前回調査では反対が47・5%で賛成36・7%を10・8ポイント上回っていたが、差が少し縮まった。
" 住民投票の実施が確実となってからの世論調査は今回が3回目で、3月14、15両日の第1回調査では賛成43・1%、反対41・2%と拮抗(きっこう)していた。
 今回の調査で賛成理由のトップは「思い切った改革が必要だから」の41・0%。次いで、大阪維新の会が都構想の目的と訴える「二重行政が解消されるから」が27・7%だった。前回はそれぞれ27・5%と45・1%で、逆転した。"
" 一方、反対理由は「メリットが分からないから」が32・1%で最も多く、「住民サービスが良くならないから」が14・6%で続いた。
 橋下徹大阪市長を「支持する」とした人は45・8%(前回45・1%)、「支持しない」は43・3%(同43・5%)だった。
 期日前投票、不在者投票を済ませた人は10・2%に上った。"







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テーマ:地方自治
ジャンル:政治・経済

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コメント

惜しい人材です

大方の予想通り住民投票は失敗するでしょうね。

若しかしたら引退でなく、維新の党が黙ってないでしょうから参院選挙にでも出るのではないでしょうか。

no-risuさんの仰るとおり何と言っても、敵が多くとも逸材ですからねえ。

国会議員の中には結構な数のクズ議員がいるし歳費泥棒のほうにこそ引退してもらいたいと思います。
  1. 2015-05-13 05:10
  2. URL
  3. そうかせんべい #-
  4. 編集

私は彼を、大衆のルサンチマンを煽りデマゴーグで大衆心理を誘導する危険人物としか見えません。

都構想の議論?
藤井教授他から提示された事実・疑問点に一切まともに回答をしようとしていませんが。

ある意味彼らしい仕事といえば仕事ですが。

ついでに言うと、そんな彼を持ち上げる菅官房長官も同類ですね。
大阪市民の良識ある判断に期待しています。
  1. 2015-05-13 12:31
  2. URL
  3. toshita1967 #-
  4. 編集

To そうかせんべいさん

こんばんは。

維新の党はどうなんでしょうねぇ。

大阪組は都構想で奔走していますけど、江田ら東京組の姿は全然見えないと思いませんか?。維新は橋下市長が都構想を実現させるために作ったのに、何だか違和感を覚えますよ。

橋下市長が国政に鞍替えするなら、そのあたりの摩擦も表面化してくるかもしれません。

  1. 2015-05-13 21:05
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

To toshita1967さん

こんばんは。

橋下市長にはご指摘の様な面・リスクが確かにあるので、それを断固許さない意見もあって当然だろうと思います。

ただ、藤井教授の件は橋下市長に分がありますよ。たかが一教授の一方的批判に、大阪市長が応じる義務も義理もありませんし、藤井教授あの挑発的な言動は非常に無礼です。何様かと。

また、菅官房長官は橋下市長と近しいとはよく言われますが、表立って橋下市長支持や都構想支持を明言したことは無いと思いますよ。

  1. 2015-05-13 21:13
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

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