2015-06-08 21:22

安保法案を複雑化させているのは誰か


6月2日、毎日新聞が安保法案について「安保転換を問う 乱立する『事態』」との社説を掲載した。確かに、毎日新聞の言うとおり、安保法案で想定される「事態」は国会質疑の度に増えていて、国民の法案理解を妨げる大きな要因となっている。

しかし、想定事態の複雑化は、自民党のせいでも法案のせいでもないだろう。そもそも、安保法案の目的は単純だったはずだ。安保法案の目的は、「今そこにある中国の脅威に対応するため、日米同盟及び国際的信用を強化する」、それだけの話だ。

ところが、野党らは主目的である中国の脅威には言及せず、実際に起こるとは思えない非現実的な「事態」についてばかり答弁を求める。維新の今井議員など、法案の「対象外」となる「事態」を持ち出し、「本当に対象外か?」と執拗に迫った。

低脳今井の追及に対し、安倍総理は「対象外だ」と答えたが(当然だ)、アホの今井は納得せず何度も質問を繰り返し、しまいには「議論が噛み合わなかった」と安倍総理を批判した。

野党の質問のほぼ全てがこんな調子だ。ところが、法案を潰したいサヨクメディアは一々事態認定して大袈裟に報じる。反対派にとって、議論は複雑化した方が好都合なのだ。つまり、安保法案を複雑化させた原因は、反対派の野党とメディアにある。

タラレバで次々「事態」を創り出せば、どんな単純な法案も複雑化する。野党の質問攻勢について、安倍総理は「木を見て森を見ない議論だ」と不満を述べた。その通りだ。根幹となる論点を無視して、重箱の隅をつつく野党の姿勢は不誠実極まりない。

毎日新聞の社説は、最後に下記の政府批判で締めくくられている。

 「切れ目のない対応」を名目に「事態」を量産した結果、閣僚でさえ内容を整理し切れていない。政府がきちんと法案を説明できないのでは、国会審議の要件を欠いている。

酷い言いがかりだ。「事態」を量産したのは野党と毎日新聞らメディアだし、あんな非現実的な「事態」は閣僚らが内容整理し記憶すべき重要事項でもあるまい。国民だって、非現実的な「事態」ばかりに関する説明なんて望んでいないだろう。

反対派の野党やメディアは、姑息な妨害工作を直ちに止めるべきだ。いたずらに法案議論を複雑化させるのは、国民の知る権利を阻害する行為だと自覚しろ。安保法案の議論は、まず原点に戻し、そこから国民に説明するべきである。




毎日:社説:安保転換を問う 乱立する「事態」
http://mainichi.jp/opinion/news/20150602k0000m070123000c.html
 自衛隊に派遣や出動を命じる前提として、日本の安全に影響のある「事態」をどう認定するか。安全保障関連法案では、新しい事態が次々と作られ、基準や線引きが整理されないまま乱立している。
 関連法案には、日本への危険度が高い順に、武力攻撃発生事態▽武力攻撃切迫事態▽武力攻撃予測事態▽存立危機事態▽重要影響事態▽国際平和共同対処事態−−などが盛り込まれている。
" 武力攻撃切迫事態と存立危機事態はどう違うのか。先週の国会審議では、それが議論になった。
 武力攻撃切迫事態は、日本への武力攻撃が発生する「明白な危険」が切迫している事態だ。自衛隊は武力行使はできない。"
" 集団的自衛権の行使要件である存立危機事態も、日本の存立が脅かされ国民の権利が覆される「明白な危険」がある事態だが、自衛隊は武力行使ができる。
 同じ「明白な危険」があるのに、一方は武力行使ができ、もう一方はできない。二つの事態の「明白な危険」は何が違うのか。"
" 中谷元防衛相は「評価の観点が異なるが、明白な危険かどうかで判断するという意味では、同じような内容ではないか」と違いを明確に説明できなかった。
 存立危機事態と重要影響事態の違いもあいまいだ。"
" 重要影響事態は、日本の平和と安全に重要な影響を与える事態で、自衛隊が米軍など他国軍に補給や輸送などの後方支援ができる。
 中谷氏は、存立危機事態は重要影響事態に含まれるという趣旨の答弁をしたが、両者の関係は政府内で必ずしも整理されていない。"
" また岸田文雄外相は、経済的影響だけで軍事的波及がない場合には重要影響事態にならないとの見解をいったんは示しながら、その後、軍事的観点を含めて「総合的に判断する」と答弁を変えた。
 重要影響事態と国際平和共同対処事態の違いも不明確だ。"
 きのうの国会審議では、中谷氏が、重要影響事態にあたる例として、インド洋で自衛隊が行った米軍などへの給油支援をあげた。政府は、このケースは、国際社会の安全のために多国籍軍などへ後方支援ができる国際平和共同対処事態の例として説明してきた。解釈次第で、どんな事態認定もできるということではないか。
 「切れ目のない対応」を名目に「事態」を量産した結果、閣僚でさえ内容を整理し切れていない。政府がきちんと法案を説明できないのでは、国会審議の要件を欠いている。






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コメント

答える側がよほど親切でない限り、質問以上の回答は返ってこないんですよね。
答弁を詳らかに見た訳ではありませんが、見た限り質問の方が的はずれな印象です。

さて毎日の記事も中々酷いですが、特に
>同じ「明白な危険」があるのに
というあたり、理解する気の無さがよく分かります。
乱暴に例えを出せば、
水の値段と酒の値段、同じ「値段」なのに金額が違うのはなぜだ!
あほですか。

しかし種々の事態について碌な解説が無いのは問題ですね。
一部しか見ていないので強くは言えませんが、どうもマスコミの説明がひどい。
最近見たものだと、それぞれの事態を並べ◯◯事態は云々△△事態は云々と説明して、違いがよく分かりませんね、と批判に繋ぐ。
そりゃ分かるわけないでしょう。

都道府県などとは違って、重複部分や包含関係があるのですから、無工夫にただ並べるのは理解の妨げにしかなりません。
こういうのはオイラー図でも使えばずっと分かりやすくなると思うのですが、そんな報道はあったでしょうか。
(詳しくチェックしていないので、すでにあるかもしれません)

この手の「説明が足りない」報道のたびに思いますが、マスコミは自分の説明下手を自慢しているようで、恥ずかしくないのか不思議です。
  1. 2015-06-09 02:07
  2. URL
  3. ciel #-
  4. 編集

To cielさん

こんばんは。

オイラー図があれば分かりやすそうですが、野党の作り出す「事態」は果たして図示できるのか疑問です。ほとんどが図の外に表示されたオイラー図ではあまり意味が無いです(笑)。ちなみに、オイラー図を使った新聞報道は見たことないですね。探せばありそうですけどね。

もっとも、マスゴミも野党の「事態」が議論の本質とかけ離れていることくらい理解しているはずで、それを承知の上で法案反対のために活用・便乗しているだけでしょうから、労力欠けてまで図解しようとまでは思わないのかもしれませんね。

  1. 2015-06-10 19:22
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

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