2015-07-16 20:31

メディアがメディアに報道圧力?


7月15日の安保法案審議について、みなさまのNHKが締めくくりの審議を中継しなかったことがニュースになっている。どうでもいいニュースだと思った。NHKが義務を果たさないのは日常茶飯事で、今さら驚く程のことでもない。NHKはそういうテレビ局だ。

しかし、マスコミの反応は違った。ほぼ全ての新聞社がこのことを報じた。多くの記事から、わざわざNHKに取材をかけていたことまで知った。NHKの報道姿勢にも問題はあったと思うが、一連の報道は異例かつ異常と言わざるを得ない。

各社の報道には、明白な意志が込められていた。「NHKは中継するべきだった」と。「ふざけんなよコノヤロウ」と。直接的な表現は用いられていないが、裏に隠された不満は記事の随所に滲み、隠し切れるものではない。

分かりやすい根拠を挙げるなら、それはNHKに対してマスコミ各社が取材をかけたことだ。普通はあり得ない。何故ならば、通常、メディアは「報じなかったこと」については批判しないからだ。

日頃、私達は当たり前の様にメディアの「報じない自由」を批判する。しかし、メディアが他のメディアに報じない理由を追及することは無い。自分の脛の傷に疚しさもあるだろうが、報じない理由の追及は間接的な報道圧力になってしまうのだ。

「なぜ報じないのか」という質問には、「報じるべきだった」というニュアンスが含まれる。これは報道に対する干渉であり、言論・表現の自由を侵害する報道圧力に他ならない。だから、メディアは「報じない理由」について追及しないわけだ。

ところが、今回は各メディアが一斉にこれをやった。NHKへの取材にしても、「報道しなかった理由」ではなくて、間違いなく「報道しなかった罪に対する釈明」が要求されていた。NHKはどう感じたか。「責められている」と感じたに決まっている。

マスコミ各社は、未だに百田氏と自民党若手議員の勉強会の「報道圧力」を批判している。

16日の朝日新聞は、安保質疑の記事に「ヤジと圧力」の見出しをつけていて、てっきり野党の絶叫ヤジと議長席を取り囲んでの圧力かと思ったら、ヤジは安倍総理が「早く質問しろよ」とヤジったことで、圧力は勉強会の報道圧力(笑)のことだった。

その朝日新聞は、他メディアと横並びでNHK問題を報じていたが、朝日web部隊のハフィントンポストは、「これほど国民の関心が高い法案を無視して、公共放送と言える?」という乙武の批判ツイートを記事にしていた。こちらが裏に隠された本音だ。

NHKは安保質疑の全てを中継するべきだった。批判されて当然だ。でも、メディアは自分達の行為を理解しているのか。一般人のNHK批判とはわけが違う。メディア権力による報道圧力であり、百田氏や自民党の発言を批判する資格は無くなる。

もっとも、メディアがメディアの「報じない自由」に切り込むことについて、その方が健全な言論社会だと個人的には思うけどね。NHKはガツンとしばかれるべき。




朝日:NHK、総括審議を中継せず 衆院ネット中継はパンク
http://www.asahi.com/articles/ASH7H3QJJH7HUTIL01Q.html
 15日午前の衆院特別委員会での安全保障関連法案をめぐる締めくくりの審議を、NHKは中継しなかった。NHK広報局は取材に対し、「独自の編集・編成判断に基づいて国会中継を放送している。その際、国民的な関心が高い重要案件を扱う委員会の質疑であることや、各会派が一致して委員会の開催に合意することなどを適宜、総合的に判断している」と説明した。
 広報局によると、安保関連法案を審議した同委員会の中継時間はこれまで約42時間。この日の審議の内容は「各時間帯のニュースなどで詳しくお伝えすることにしている」としている。
 一方、衆議院のインターネット中継にはアクセスが集中し、一時見られない状態になった。衆議院広報課の担当者は「審議中継が見られなくなることはそうそうあることではない。重要な法案の審議で、NHKの中継がない、ということが重なった時に起きるが、今回はその典型例。今日の安保法制の審議は注目度が非常に高い」としている。







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