2015-10-27 22:48

沖縄の自治なんて神話だ


2011年の民主党野田政権は、沖縄振興予算を1000億円積み増し3000億円に増額、内1600億円を沖縄県が自由に使い道を決める一括交付金にした。鳩山・菅政権が荒らした沖縄基地問題の原状回復、民主党の尻ぬぐいに莫大な血税が注ぎ込まれた。

巨額の予算は、普天間基地辺野古移設推進の対価である。周知の事実だ。当時の仲井真県知事は、「これで良い年末年始が過ごせる」と満面の笑顔で喜び埋立て承認を決定した。日本全土が震災の痛みに沈む中、沖縄だけは交付金バブルに沸いた。

辺野古を抱える名護市の予算も増えた。交付金前、2011年度に決算額で325億円だったのが、交付金直後の2012年度に335億円となり、2014年度には375億円にまで膨れあがった。それもこれも、普天間基地の辺野古移設があってのことだ。

ところが、沖縄県及び名護市は辺野古地区を干した。翁長知事と稲嶺市長は「辺野古移設は実現不可能」と主張し、移設実現を前提とした予算措置を拒否した。多額の予算残を会計検査で指摘されるほど、交付金があり余っているにもかかわらずだ。

この不公正の是正に政府が動いた。辺野古地区に適切な支援を届けるため、国は沖縄県・名護市を通さず、辺野古地区に直接交付金を支出することにした。このことについて10月26日、菅官房長官らと辺野古の3区長が官邸で懇談会を開催した。

懇談会において、区長らは防災備蓄倉庫や地区会館の修繕、芝刈り機の購入、あずまやの整備などを要望したそうだ。本来、そんなものは基地とは関係無く支援されるべきものだろう。泣けるほど慎ましいお願いである。もっと大胆に要求してもいいのよ?。

許せないのは翁長と稲嶺である。辺野古のおかげで巨額の交付金をがめておきながら、辺野古移設に反対しない県民に対しては、防災備蓄倉庫の修繕にすら金を分け与えない理不尽・鬼畜っぷりだ。政府が直接支援に動くことも納得の惨状である。

政府の直接支援について、愚劣な稲嶺は「やり方が普通じゃない。地方分権の無視だ。法治国家としてやることか」と激怒した。心の底から人間のクズ。どの口が言うかと。自分の怠慢を棚に上げ、政府支援を「介入」批判するなど笑止千万。

アメリカが沖縄を統治していた1960年代、ポール・キャラウェイは「本土より豊かな沖縄を目指す」と宣言し、潤沢な金融・医療支援を実施した。しかし、沖縄の権力者は私腹を肥やし、金融機関は身内で金を回し、医者は医薬品を本土に横流しした。

アメリカの善意が腐敗を招く沖縄に頭を抱えるキャラウェイに、沖縄の腐りきった権力者共は「もっと金をクレ!」「でも自治権は返せ!」と声をあげ続けた。そして、ついにぶち切れたキャラウェイは、「沖縄の自治など神話だ!」と吐き捨てた。

あれから50年。

沖縄の腐敗構造、権力者共の人間性は何も変わっていない。元に戻った、と言うべきか。現在の沖縄をキャラウェイが見れば、「やはり沖縄の自治なんて神話だ」と嘆くだろう。この不名誉な神話を崩壊させるのに、いったいあと何年かかるのだろうか。




東京:地元3地区に国補助金交付へ 辺野古基地反対名護市の頭越し
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201510/CK2015102702000116.html
 政府は二十六日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設をめぐり、予定地に隣接する地元三区の区長との懇談会を首相官邸で開き、政府が三区に地域振興の補助金を直接交付する新たな枠組みを創設する考えを伝えた。三区は条件付きで新基地建設に賛成している。名護市が反対する中、補助金支給で基地近くの住民が賛成しているとアピールする狙いだが、市は「地方自治への介入だ」と反発している。
 懇談会には、名護市の辺野古、豊原、久志の「久辺(くべ)三区」と呼ばれる地区の区長らが参加した。政府側は二〇一五、一六年度で三区に直接補助の枠組みを検討している、と説明した。菅義偉(すがよしひで)官房長官は「皆さまの今後の生活の向上、地域の振興に関し、できるだけ配慮するのは当然だ」と述べた。
" 三区は新基地建設を受け入れる条件として、インフラ整備や住民への補償を求めている。懇談会で三区長は、防災備蓄倉庫や地区会館の修繕、芝刈り機の購入、あずまやの整備などを要望した。
 移設反対派の稲嶺進氏が市長に就任してからは国の米軍再編交付金が同市へ支給されず、三区への支援も滞っている。"
" 地域振興は、市町村などの地元自治体を通じて行うのが通例で、現在でも「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」に基づく周辺対策費は名護市に支給されている。
 三区は市に五十五ある「行政区」の一部だが、新基地建設の関連工事に対する権限はない。"
" 直接支給の新たな枠組みについて、防衛省の井上一徳沖縄防衛局長は懇談会後、記者団に「地元の要望にきめ細かく対応できるようにするため」と述べた。
 名護市の稲嶺市長は二十六日、「やり方が普通じゃない。地方分権の無視だ。法治国家としてやることか」と批判した。"





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テーマ:沖縄米軍基地問題
ジャンル:政治・経済

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コメント

沖縄の自治は神話であると言ったキャラウェイの演説には、こんな一節もありました。
「政治とは実際的な問題を処理していくことであって、空想的な計画を作ったり、圧力団体がスローガンを叫ぶことではないのである」
沖縄のみならず、永田町の辺りにも叩きつけたい言葉です。
  1. 2015-10-28 06:42
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  3. ciel #-
  4. 編集

沖縄の腐敗構造を浮き彫りにしてくださり、ありがとうございます!
  1. 2015-10-28 07:01
  2. URL
  3. 三助 #-
  4. 編集

To cielさん

おかげさまで名前の間違いに気がつきました。前も同じ間違いしたんですよね、何故か混同してしまいます。

とりいそぎ、修正したのでご報告します。ありがとうございました。
  1. 2015-10-28 09:25
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  3. no-risu #cn94VRjA
  4. 編集

no-risuさんのコメントを読んで朝日新聞の社説と差し替えたい気持ちです。

朝日の社説は翁長サイドの立場を基準にみてるから、翁長サイドの辺野古地元に対する無神経な無配慮などはスルーして一方的に官邸サイドを悪役に仕立てた社説になってますが(いつものことでしょうが)やはり読みたくない醜悪な新聞ですね。

ただ一つ気になるのは辺野古の3区長は選挙で選ばれたわけでなく議会を持ってるわけでもないいわゆる町内会組織と思うのですが高額の補助金の管理、経理は組織的に公明に行われるのだろうかということです。

また町内会の所属する市政から睨まれて3区長が市の行政、地域から村八分に近い状況にはならないのでしょうか。
その辺が気になりますね。
  1. 2015-10-28 09:33
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  3. そうかせんべい #-
  4. 編集

あまり知られていませんが、名護市は沖縄本島では最大の面積を持つ自治体です。
北端の国頭村と南端の糸満市を除けば、唯一西側と東側の両方に海岸線をもっており、昭和45年に名護町・羽地村・久志村・屋部村・屋我地村の5町村が合併して成立した、沖縄では比較的新しい市です。

辺野古地区は東海岸側の旧久志村に属し、交通の要衝で商工業が盛んだった西側の旧名護町や旧羽地村とは違って古くから漁業を営んできた土地です。
地元意識の強い沖縄ではよくあることですが、新しく合併した市では、その地区によって住民の気風や意識がガラッと異なります。沖縄に移住した本土の人もまずそこに戸惑うようです。

名護市もご多分に漏れず、市の西と東とでは住民の自治意識や考え方にも違いが見られます。西側は新しい道路が南北に走って開発が進み、住民も他からの転居者が増えています。新しい人が多い分、考え方もリベラルな傾向が強く、現市長の稲嶺氏もその延長線上で当選したのでしょう。
しかし東海岸側は開発から取り残され、過疎化の進行に歯止めが利かないため、旧久志村は米軍基地の誘致という形で生き残りを図りました。そうして出来たのが今のキャンプシュワブです。

沖縄にとって米軍基地は、島での経済格差を解消する大切な生活手段なのです。決して「銃剣やブルドーザーで強引に奪った」わけでも「日米安保の犠牲になっている」わけでもありません。地元住民にとっては、持ちつ持たれつの関係なのです。

翁長知事の「オール沖縄」論は、辺野古住民にしてみれば、そして普天間基地固定化に繋がりかねない宜野湾住民にしてみれば、生活権侵害以外の何物でもありません。

地元の実情をまるで知らない本土の左派新聞が、辺野古地区の住民をあたかも「守銭奴」扱いして記事にするのは許せない事です。ましてや、実情を知り尽くしているはずの地元紙までもが辺野古地区批判に加わっているということは、移設反対運動が政治的思惑の産物である事を如実に物語っていると言えましょう。
  1. 2015-10-28 17:23
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  3. cn2100 #-
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To cielさん

こんばんは。

改めて、誤記に気が付かせていただき感謝です。

で、ご紹介いただいたスローガンの一節は素晴らしいですね。現在でもそのまま通用します。

沖縄のみならず、民主党ら能無し野党にも叩きつけたいですね(笑)。

  1. 2015-10-28 19:50
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  3. no-risu #-
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To 三助さん

こんばんは。

ありがとうございます。こんな駄文で恐縮です。

  1. 2015-10-28 19:51
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  3. no-risu #-
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To そうかせんべいさん

こんばんは。

翁長サイドの辺野古地元に対する無神経な無配慮などはスルーして一方的に官邸サイドを悪役に仕立てた社説になっているからこそ、朝日新聞を購読する価値があります(笑)。

辺野古の3区長の人格や会計管理について、ご指摘の懸念はもっともですね。下手なことをすれば、環境監視委員みたく反対派に不祥事を暴かれて色々まずいことになる可能性があります。

国は、支援するからにはそのあたりのことも含めて、しっかりフォローしてほしいですね。

  1. 2015-10-28 20:20
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  3. no-risu #-
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To cn2100さん

こんばんは。

私は沖縄県民ではなく、沖縄県民の県民意識の構造はもちろん、まして名護市の中の民意の違いやその背景など知りませんし、そこまで知る術もありません。なので、cn2100さんの説明は、毎度のことながら非常に勉強になります。ありがたいことです。

なるほど、その様な背景があるのですねぇ。これを知っていると知らないでは、問題の見方も大きく変化しそうです。

本来、こういった情報はマスコミや翁長みたいな立場の人々が説明すべきことなんでしょうけど、不都合そうな情報だから説明はしてくれないでしょうねぇ。

  1. 2015-10-28 20:21
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  3. no-risu #-
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管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2015-10-28 21:28
  2. #
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To OUさん

こんばんは。

それはそうなのですが、これに関しては区・区長の人格が問題なのだと思います。今回、その問題を指摘する報道が散見されました。

名護の区はあくまで便宜上の区・自治組織・任意団体であって、政令市の区みたいな法に位置付けられた地方自治体組織ではない、という指摘だろうと思います。

  1. 2015-10-28 21:51
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  3. no-risu #-
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タカリの達人

なんでもかんでも、役所任せ一族は、離婚結婚で複雑なのに、口を開けば、うちは代々○○の子孫、不労所得の軍用地主は売買され、帰せ!でも帰ると困る、働けないではなく、働かないで生活保護、しかもコネで、自治?自嘲でしょう。
  1. 2015-10-30 17:50
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  3. プロ市民嫌い #HurUS3vk
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To プロ市民嫌いさん

こんばんは。

軍用地の地主の実態はまだまだベールに包まれている部分が多いですね。まあ、彼らも表立って活動できない事情は察しますけど、もう少しどうにかならないものか。

  1. 2015-10-31 19:40
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  3. no-risu #-
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