2015-12-25 21:22

新聞に財政批判する資格があるのか?


25日の朝日新聞社説を読んで唖然とした。

「予算と税制 国民を見くびるのか」と、過去最高を更新した国の来年度予算案を痛烈に批判していたからだ。社会保障財源を犠牲に軽減税率の対象になった新聞の分際で、いったいどの口が言うか。新聞こそ、国民を見くびる張本人ではないか。

正直、軽減税率では朝日新聞に失望した。失望したということは、それまでは評価していたということだ。読売新聞を筆頭に、新聞各紙が厚顔無恥な軽減要求をする中で、朝日新聞は財政を無視した安易な導入に疑問を唱えてきたからだ。

ところが、いざ新聞が対象に含まれようとしているとき、朝日新聞は他紙と足並み揃えて情報を隠蔽した。さらに、決定するや飯田真也・朝日新聞社会長が喜びの談話を発表、「報道機関としての責務を十分に果たしていきます」と言い放った。

新聞協会の付き合いや、業界での立場もあるのかもしれないが、決定後もその是非や妥当性について全く論じない朝日新聞に情状酌量の余地は無い。そこにきて、「予算と税制 国民を見くびるのか」ときたもんだ。恥ずかしくないのか。

社説の内容は悪くなかった。むしろ上出来だった。「財政再建には国民負担増と社会保障費削減は避けて通れぬ」という、従前から朝日新聞が主張してきた正論である。具体的方法にまで言及しており、社説の名に恥じぬ出来映えと言える。

同25日は、朝日新聞以外の各紙も予算案について社説を書いていた。しょうもない社説を。東京新聞の社説「政府予算案 財政健全化は手付かず」など、「ギリシャより悪い!」、「防衛費を削減せよ!」、といったクソみたいな内容だった。

東京新聞ほど酷くはないが、読売・産経・毎日などもつまらない社説だった。一応は歳出削減を求めるも、軽減税率のやましさからか歯切れが悪く、毒にも薬にもならないぼやけた主張ばかりだった。比較すれば、やはり朝日が群を抜いて素晴らしい。

だが、もはや朝日新聞の予算批判に説得力は無くなった。新聞は予算批判する資格を失った。自ら捨てたのだ。堂々たる正論を吐かれても、「お前が言うな!」と蹴り飛ばしたくなる。

消費税と軽減税率に関して、社説は政府与党に苦言を呈していた。

 17年度から導入する消費税の軽減税率を巡り、1兆円もの税収減をどう穴埋めするのか。自民・公明両党は決められず、「16年度末までに安定的な恒久財源を確保する」とうたうにとどまった。

さらに、野党に対しても説教をかました。

 政府・与党だけではない。政権時に2段階の消費増税を決めた民主党では、10%への増税に反対する声が出ている。対象範囲を広げた軽減税率の導入に納得できないことが理由のようだが、増税をやめて財政再建の道筋をどう描くのか

もっともな主張だが、税収に穴を開けさせた当事者が、第三者面して偉そうに述べることではあるまい。

朝日新聞に問いたい。社説はご立派だが、本当に胸を張って言えるのか?。大きな借りを作った与党議員の目を見て言えるのか?。そして、新聞優遇の不合理不平等について、国民の目を誤魔化し続けられると思っているのか?。

なめるな。国民をみくびっているのは朝日新聞らマスコミだ。




朝日:予算と税制 国民を見くびるのか
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
 政府が来年度の一般会計予算案を決めた。総額は96・7兆円と、また過去最高を更新した。計上予定だった一部を今年度の補正予算に回しながら、なお膨張が止まらない。
 一方で、財源不足を穴埋めする新たな国債の発行は前年度から2兆円余り減らす。底堅い景気に支えられ、税収が今年度当初予算から3兆円ほど増えると見込んだからだ。それでも国債発行額は34兆円を超え、歳出全体の3分の1余りを将来世代へのつけ回しに頼る。
 巨額の財政赤字を抱えて高齢化が進むだけに、必要な予算に絞り込み、負担増に向き合うしかない。にもかかわらず、来年夏に参院選を控えて「負担増は選挙後まで封印」という政府・与党の姿勢が露骨だ。選挙こそが給付と負担のあり方を問う機会なのに、負担の話を隠せば票が集まると言わんばかりではないか。あまりに国民を見くびっている。
 予算編成では、医療の高額療養費制度が焦点になった。年齢や所得に応じて患者が支払う分(総額の1~3割)に上限を設ける制度だ。70歳以上向けの特例や優遇を見直し、一定の所得がある人は現役世代と同じ負担水準にして医療を巡る財政を改善することが検討されたが、選挙を意識する与党の反対で「来年末までに結論」となった。
 「世代」を軸に作られてきた日本の社会保障を「所得や資産」に応じた制度に改め、豊かな人には負担増や給付減を求めることが避けられない。実際、政府の改革工程表には介護保険でも負担増につながる検討項目が並ぶが、それらも「16年末までに結論」である。
" 税制でも先送りが顕著だ。
 17年度から導入する消費税の軽減税率を巡り、1兆円もの税収減をどう穴埋めするのか。自民・公明両党は決められず、「16年度末までに安定的な恒久財源を確保する」とうたうにとどまった。所得税の配偶者控除の見直しに関する政府税制調査会の2年越しの議論も、当分の間お蔵入りになった。"
 政府・与党だけではない。政権時に2段階の消費増税を決めた民主党では、10%への増税に反対する声が出ている。対象範囲を広げた軽減税率の導入に納得できないことが理由のようだが、増税をやめて財政再建の道筋をどう描くのか。
 年明け早々に国会が始まる。納得できる負担なら受け入れるという国民は少なくあるまい。どの政党が税・財政問題に責任を果たそうとするのか。そこに注目しよう。







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コメント

まいどおなじみ

もう、ウリは特別ニダと同じ思考、勝手に社会の木鐸だの、知る権利だの相変わらず言いたい放題、特に朝日など、社長と社主が対立して。
株式会社なれど、非上場なので、中がしっちゃかめっちゃかに、なりましたね(笑)
  1. 2015-12-27 19:54
  2. URL
  3. プロ市民嫌い #a3VXqt5.
  4. 編集

先ほどのBS朝日『いま世界は』生放送で安田純平さんの様な日本のジャーナリストが単独で危険地域に足を踏み入れる事が多くなったのは何故か?という話題になりコメンテーターの金慶珠ニダに 「日本の報道機関は安全第一でリスク回避ばかりで保守的になり、しまいには海外記事をコピーばかりしているから「自分こそが真実を伝えなければ」とシリアのような危険な場所に入る人達が後を絶たない」 と突っ込まれた 五十嵐浩司(前朝日新聞編集委員) は「いや。そんな事は無いですよ」と声も小さめに反論できずに、やり込められていましたよ 更に、「ウリナリは韓国人ジャーナリストが人質に取られら助けるニダ」と追い打ちをかけられたました。(笑)  
  1. 2015-12-27 22:22
  2. URL
  3. 三助 #-
  4. 編集

To プロ市民嫌いさん

こんばんは。

軽減税率については、もう新聞が何を言われても仕方ないですね。完全に自業自得です。
  1. 2015-12-28 20:39
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

To 三助さん

こんばんは。

番組を観ていないので何とも言えませんが、安田の件で朝日新聞が責められるようなことは無いと思います。あれは安田の自己責任であって、第三者に責任を問うべき問題とは思えませんねぇ。

  1. 2015-12-28 20:42
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

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