2016-11-22 21:14

規制改革推進会議農業WGは解体すべき


農林水産業に係る規制改革を議論しているワーキンググループ(WG)について、第7回の議事録が公表された。内容を見ると、規制改革と言うより全農潰しが目的と思わざるを得ない印象で、大胆すぎる構想の割にそれを行うメリットが不明確だ。

これはあくまで議事録にすぎす、内容は案段階のもので正式な結論・提言ではないが、こんなものが最終案で採択間近と知れば、全農や農林水産族議員らの猛反発は必至で、案の定、全農らは直ちに大規模な抗議集会を開催した。

率直に言って、no-risuもWGの提言案は甚だ稚拙な内容だと思う。農協組織には改善すべき問題もあるが、「だから破壊する」というのは無茶苦茶だ。問題があっても、農協は完成形に近い地域のコミュニティとしてしっかり機能している。

壊して別に作り直すとか、そんなリスクを負う必要性は感じない。かつて、農水省と経産省が合同で農協の存在意義を徹底的に議論し、「農協は潰さない方が良い」との結論が導き出されたが、WGはいかなる高度な議論で破壊の結論に至ったのか。

気になり議事録を確認して唖然とした。あまりにレベルが低すぎる。民主党時代の議論を彷彿とさせるカス同然の中身で、こんな議論が農協の命運を決めるなど断じて許されない。具体的に指摘すると、WGには以下の様な問題があった。

・卸売市場の機能や重要性を理解していない。

・全農の扱う生産資材(肥料等)と量販店の商品の違いを理解していない。

・全農の組織内容について理解していない。

・補助金における財政規律を理解していない。

・農家の定義すら理解していない。

・酪農が輸出に挑む難しさを理解していない。

・生乳流通の難しさを理解していない。

・農産物と工業製品の違いを理解していない。

・生産調整の目的を理解していない。

・農家に多様性を求めるが多様性の中身は示さず、一方で、既存の多様性は「生産性が低い」とばっさり切り捨てる。

・思いつきレベルの議論にしか見えない。

・議論の中身は無いくせに、文章の体裁にだけはやたらこだわる。
 


そもそも、WGの委員に農業の専門かが一人も居ない。抵抗勢力になりかねない利害関係者を排除したのだろうが、それはもろに裏目に出た。会合はすでに7回目でこのレベル、全農より規制改革推進会議農業WGこそ解体されるべきだ。

創造せず破壊するだけの「改革」など必要ない。現在、WGとは別に小泉進次郎率いる農林部会が精力的に動いており、そちらの方が余程期待できる。



農業新聞:「農協改革に関する意見」概要 規制改革推進会議農業WG
http://www.jacom.or.jp/nousei/closeup/2016/161117-31399.php
 "【全農の購買事業の見直し】
○外部のプロフェッショナルを登用し生産資材メーカーと的確に交渉できる少数精鋭の情報・ノウハウ提供型サービス事業へ。
○仕入れ販売契約の当事者にはならない。農業者に対し情報・ノウハウ提供に要する実費のみを請求。
○1年以内に新しい組織へと転換。人員の配置転換や関連部門の生産資材メーカー等への譲渡・売却を進める。
○全農が農業者のために生産資材メーカー・輸入業者に戦略的出資を行う場合は、目的を明確にし効果を毎年明示して外部評価を受ける。効果がない場合は売却すべき。
【全農の農産物販売】
○自らリスクを取って農産物販売に真剣に取り組むことを明確するため1年以内に委託販売を廃止し全量を買取販売へ転換すべき。
○農林中金と密に連携して流通関連企業の買収を推進すべき。
○輸出支援体制の確立。輸出先の国ごとに強みを有する商社等と連携。
【全農の組織のあり方】
○役職員の意識改革、外部からの人材登用。
○選挙で会長を選出すべき。
○改革に着実な進展が見られない場合は「第二全農」の設立推進など国はさらなる措置を。
【JAの信用事業】
○農産物販売に全力を挙げられるようにするため農林中金への譲渡を積極的に推進。信用事業を営むJAを3年後に半減させるべき。○クミカン(組合員勘定)は農業者の経営発展の阻害要因。直ちに廃止すべき。
○農水省は准組合員の利用規制のあり方についての実態調査・研究を加速すべき。
【農業者の自由な経営展開確保】
○農協利用の強制については公取と農水省連携で徹底取締りすべき。
○国は補助金について受益範囲が同等であれば共同利用か個別利用かで差を設けるべきではない。"






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