2017-05-12 21:25

小池都知事の余裕は胆力か鈍感か演技力か


5月11日、小池都知事が「東京五輪の仮設整備費を都が全額負担する」と電撃表明した。電撃と言っても遅すぎる決断であるが、議論ばかりして決断しないことに定評のある小池都知事にあっては、「突然の表明」との印象を受けるのもいたし方あるまい。

小池都知事には、協力自治体と協議・交渉した形跡が無い。豊洲では、あれほど「工程」に拘っていたくせに、仮説整備費に関する議論は全く聞こえてこなかった。この状況で、「都が500億円全額負担します」なんて、不自然極まりない。小池らしくない。

オリンピック予算の縮減は、都民ファースト政策の柱の一つのはずで、就任後真っ先に会場整備費の縮減に着手していた。一定の額を縮減できたので、小池都知事も満足げであった。仮設費用も、本当ならできるだけ他県に押し付けたかったはずだ。

しかし、その思惑は失敗した。小池流のプロセスでは遅すぎて、協議入りする前に協力自治体がブチ切れた。何度も「早く協議しよう」と申し出ていたのに、協力してもらう立場の小池都知事が不誠実を続けてきたのだから当然だ。

千葉・埼玉・神奈川県知事らは一斉に小池知事を批判、「小池都知事に言ってやってくれまいか」と国に泣きついた。内心、小池都知事は逆切れしていたことだろう。「雑魚がこのワタクシに逆らうとは!」、「無礼者め!、ワタクシに忖度せんかい!」、と。

とは言っても、このままでは東京五輪で東京が孤立しかねない。組織委員会と険悪で、国との関係も微妙、その上、そこそこ強い周辺自治体が反小池連合化し、小池都知事は仮設費用500億円全額負担の「決断という名の譲歩」に追い込まれた。

決断の決め手は、発表前日に行われた安倍総理との会談と思われ、「国との調整」が背中を押したことは想像に難くない。

協力自治体の費用負担は仮設費と運営費が議論されているが、小池都知事は仮設費用だけの負担を表明した。これは、より金額の大きな運営費の決断を先延ばしにしたいのだろう。「しばらくは黙っとけ」、「なし崩し的に全額負担はさせねーぞ!」と。

さて、唯我独尊小池ファーストを謳歌してきた小池都知事だが、ここにきてようやく「追い込まれる事態」が発生した。小池都知事は認めず、「全額負担は以前から決めていた、総理との会談後になったのは偶然」と強がるが、その言葉に説得力は皆無だ。

仮設費用全額負担など、所詮は一時しのぎに過ぎず、運営費など今後の協議・交渉はさらに厳しくなると予想される。協力自治体は反小池で連携してしまったし、押せば譲歩する前例も作ってしまった。全て自業自得だが、不味い立場になりつつある。

目下のところ、五輪費用以上に不味いのが豊洲移転問題だ。こちらは完全に泥沼化している。とてもじゃないが「総合的判断」を下せる状況ではないし、判断に近づくどころかどんどん後退している。決断のタイムリミットはとっくに過ぎているのに、だ。

豊洲移転をだらだら延期させているせいで、莫大な費用が発生している。豊洲の維持費、築地業者への補償、そしてメディアは全く報じないが、豊洲の減価償却費も凄まじい金額だろう。その損失額は、つるせこ舛添前都知事の比ではあるまい。

で、これがよく分からないのだが、かなりの窮地に立たされているにも係わらず、小池都知事はいたってマイペースに見える。表情や言葉に焦りの色が全く見えない。これはどういうわけか。どうして余裕でいられるのか。

小池都知事は、よほど肝が据わっているのか、状況が理解できないほど愚鈍なのか、それとも演技力が抜群なのか。演技力であって欲しいものだ。危機感無くしてワイズ・スペンディング無し、都民・国民の負担は際限なく膨らみかねないのだから。




東京:小池氏「負担覚悟決まっていた」 五輪・パラの仮設費用
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017051101001831.html
" 東京都の小池百合子知事は11日夜、共同通信の単独インタビューに応じ、都が2020年東京五輪・パラリンピック会場の仮設整備費を負担することは「覚悟も、大枠も決まっていて、首相との会談に向けて協議を積み上げてきた。(国の調整で)急に決めたというのは間違いだ」と語った。
 追加種目の野球・ソフトボールが行われる福島県や、今後決まるサッカー会場も「システムを決めたので当てはめればいい」とし、同様に都が原則負担する枠組みになると説明した。
 小池知事は、安倍晋三首相との会談は5月2日に決まっていたと強調した。"




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コメント

鈍感な期限切れのナルシスト

赤い小池が、上の上津久井の老人に逆らえないが、自称緑の小池は、勘が鈍い、今まで周りがちやほやしてくれたからだろう、選挙も近い、政界渡り鳥の小池に行く場所はあるのだろうか?
日本新党から転々と、もう引退でしょう、オリンピックという花道はあるのだから。
  1. 2017-05-30 07:49
  2. URL
  3. 永田町の雀 #HurUS3vk
  4. 編集

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