2018-03-12 19:58

乱獲で大不漁→さらに乱獲して不足分をカバー!


本年のシラスウナギ漁が、全国的に大不漁となっていることは以前にもお伝えした。関係者らは「原因不明(であってほしい)」と口をそろえているが、絶滅危惧種の漁獲量激減など誰が考えたって「乱獲による個体数減少」が原因に決まっている。

そもそも、シラスウナギの不漁はとっくに慢性化したものだった。毎年不漁なのに対策をとらず、「捕れるだけ捕る漁」を続けていれば、そりゃ大不漁も発生するだろうさ。発生しない方が不思議で、本年の大不漁は来るべきものが来たにすぎない。

よって、ウナギの資源と文化を守りたければ、早急に漁獲規制を行う必要がある。自明の理と思うが、驚くべきことに業界関係者の考え方は全く異なるらしい。何と、「大不漁なら漁期を延ばせば良いじゃないか」と考え、本当にそうしてしまった。

まず高知県が15日延長、続いて鹿児島県が21日の延長を決めた。乱獲で漁獲量が減少したのなら、さらなる乱獲でカバーすれば良いじゃない!と。さすが、「絶滅危惧種を『食べて応援』キャンペーン」を行った業界だ。頭のねじが飛んでいる。

高知県も鹿児島県も言う。「資源の減少ではなくて今年は回遊が遅れているだけかもしれない」、「養鰻業への深刻な影響を考えればやむを得ない」、「元々、水産庁が設定した漁期(120日)より自主的に短縮していたから、厳密には延長ではない」と。

回遊が遅れている可能性は否定できないが、逆に漁期にドンピシャで豊漁になる年もあるはずだ。当たり年は漁期を短縮せず根こそぎ捕って、外れ年には漁期を延長して根こそぎ捕るのなら、それでは全く資源保護にならない。まさしく乱獲だ。

養鰻業への深刻な影響とやらも笑わせてくれる。資源・経営の持続性よりも、あくまで目先の稼ぎを最優先していれば、将来的にはより深刻な影響が生じるだろう。

水産庁の規制基準を持ち出すのも噴飯物だ。水産庁の基準はぬるすぎて、まるで規制の体を成していない。水産庁の基準が甘くなるのは、養鰻業者らが「おれっちの稼ぎを減らしたくない!」「捕りたいだけ捕らせろや!」と反発するからだ。

だいたい、漁業規則は都道府県の管轄で、実際に漁をするのは漁協だ。水産庁など関係無く、自分で規制基準を設定できる。乱獲の責任は自治体と漁協にあるのだ。それとも何か、お前らはお国に規制してもらわないと我慢もできない動物か?。

no-risuは、鰻産業と鰻文化の未来を守りたいと考えてきた。そのためには、直ちに厳しい資源管理が不可欠だと書いてきた。でも、最近になってその考え方が変わりつつある。「養鰻業界は一度壊滅すればいい、それこそ最高の保護策だ」と。

まあ、現状のままならいずれそうなる。そして、おそらく現状は変わらないのだ。




読売:シラスウナギ漁31日まで延長 県、不漁受け
http://www.yomiuri.co.jp/local/kagoshima/news/20180310-OYTNT50034.html
 ウナギの稚魚シラスウナギの不漁を受け、県は10日までだった漁の許可期間を今月31日まで延長した。
" 県水産振興課によると、昨年12月10日の漁期開始から2月22日までの75日間の採捕量は91・7キロで、前年度同期間の19・5%にとどまっている。
 漁期は通常、12~3月の4か月間だが、県は資源保護のため、2014年度から3か月間に短縮している。ただ、今季は例年以上に不漁が深刻であることから、さらに21日間の延長を決めた。
 県内の養鰻ようまん業者が、昨年11月~2月末に池入れしたシラスウナギの量は2563キロ。県内産だけでは足りず、県外や海外からも仕入れているが、量は前年度同期間の4割にとどまっている。
 同課は「近年まれにみる不漁で、養鰻業への深刻な影響が懸念される。資源保護も必要だが、今回の延長はやむを得ない」としている。"

日経:高知県、シラスウナギの採捕期間延長 不漁が深刻
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27471010X20C18A2LA0000/
" 高知県は27日、深刻な不漁に陥っているニホンウナギの稚魚、シラスウナギの採捕期間を3月20まで延長すると発表した。当初は3月5日までだった。今季は全国でシラスウナギが不漁になっているが、水産庁によると採捕期間の延長を決めたのは全国で初めて。
 同県は今シーズンの採捕を昨年12月16日から許可した。ただ採捕上限量の350キログラムに対し、今月26日時点の採捕量は9.5キログラムにとどまる。昨年は3月5日の終了時で260キログラムの採捕量があった。県によると全国では8番目だった。
 シラスウナギの採捕期間は12月から翌年4月までの間で各県が設定し、漁協などを通じて漁業者らに特別に許可を出す。今回延長許可を受けるには、漁協などが再度申請する必要がある。
 県漁業管理課は「高知は国の指導する120日以内に対して、もともと漁期を短く設定している。今シーズンは非常事態で、県内のウナギ養殖業者の経営なども考慮して延長を決めた」としている。"





関連記事
スポンサーサイト

テーマ:政治・経済・時事問題
ジャンル:政治・経済

  1. 食品産業
  2. TB(0)
  3. CM(8)

コメント

安倍晋三の痰を飲んで仕合せになれよ

ウナギはどうでもいよ(笑)朝日の誤報の追加書かねえのかよバカめ!お前のようなクズがまだ生きてたとは、神様も優しい方よのう。
  1. 2018-03-13 09:15
  2. URL
  3. 心のの腐ったAuthor:no-risu #-
  4. 編集

To 心のの腐ったAuthor:no-risu

人並みの最低限を学んで出直してこい。
学べなければ次からは削除な。
  1. 2018-03-13 18:59
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

こんばんは。

自分はウナギをほとんど食べませんので乱暴に言いますが。
不漁が続く状態であれば2-3年禁漁にして資源回復を図ればいいと思います。多くの国民はウナギがなくても困りませんが、日本食文化の継承は必要ですから。
今般の不漁は、ウナギ屋が培っていたものを ファミレスや大型SC等がそれいけどんどんで取れ高以上に売り出したことが一因と思います。
  1. 2018-03-13 20:37
  2. URL
  3. koguma #-
  4. 編集

To kogumaさん

こんばんは。

ウナギは産卵可能に成熟するまで最低でも5年はかかります。
なので、禁漁期間も最低5年は必要かと。

ファミレスや大型SC等がそれいけどんどんで取れ高以上に売り出したこと、これはたしかに大問題だろうと思います。お前ら自粛白や!と言いたいですね。

まあ、言っても無駄だろうと思うので、それこそ国が規制するべきだと思います。
しかし、ウナギだけじゃないでが、水産庁は何かと弱気なんですよねぇ。
  1. 2018-03-13 20:45
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

普段から、フムフムと頷きながら拝見しています。
で、今回は水産系の話題ですので、少し私見を。
まず、シラスウナギは、都道府県漁業調整規則による特別採捕許可を得て採捕できます。
で、その調整規則ですが、都道府県の裁量で変更できるものではなく、地方自治法の第1号法定受託事務とされていますので、改正をする場合、水産庁の認可が必要です。
で、その認可が、正直、なかなか認められません…。
ことウナギに関し、水産庁は内水面漁業振興法で養鰻業を指定養殖業として許可制に移行するなど規制強化に動きました。
しかし、その種苗供給源であるシラスウナギ採捕は、ある意味、ザルですから、資源管理も何もあったもんじゃありません…。
日本の水産行政は、資源管理をしているといいつつ、何もしていないに等しいので、クロマグロにしてもニホンウナギにしても、本当に社会問題になったときに慌てふためくのです。
本来あるべき姿は、厳格な資源調査・解析に基づく漁獲規制(当然、漁業者に対する補てんとセットで)に踏み込むべき
なのでしょうけれど、残念ながら、そうなっていないのが実情です。
自戒と反省を込めて。
  1. 2018-03-14 23:05
  2. URL
  3. 水産技術系県職員 #-
  4. 編集

To 水産技術系県職員さん

こんばんは。

漁業調整規則の改正に水産庁の許可が必要とは全く知りませんでした、ご教授感謝です!。

なお、シラスウナギ漁を規制する場合に「補償もセットにする」、というのは賛成しかねます。

乱獲→資源減少→規制という流れで、ここに補償目的の公金投入は理屈が立たないかと。ハタハタを禁漁したときも、補償はスズメの涙だったと記憶しています。おそらく、行政も支出できないのではないでしょうか。

ただ、何かしらの支援策はあっても良いと思います。公庫が低利で貸付する、くらいならどうにかりそうな気がします。
  1. 2018-03-15 20:35
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

あ、言葉足らずでした。
漁業者への補償が必要と思えるのは、シラスウナギではなく、例えばクロマグロのように、真の意味での漁業者が依存している漁業を制限せざるを得ない場合、です。
シラスウナギは、必ずしも専業漁業者の米櫃とは言い難い面があると思いますので。
専業漁業者の米櫃を制限する場合は、例え、そこに至った要因が過剰な漁獲にあったとしても、原因者と制限を受ける者が必ずしも同一ではないこともあり得ますので、何らかの措置が必要かと思料します。
以上、私見にてお目汚し、失礼しました。
ますますのご健筆を御期待し、楽しみに拝見し続けます!
  1. 2018-03-16 22:41
  2. URL
  3. 水産技術系県職員 #-
  4. 編集

To 水産技術系県職員さん

こんにちは。

なるほど、その様な措置なら賛同いたします。
原因を作った人々には、表社会に出てこない方々も多数含まれているでしょうから、そういった面も考慮されてしかるべきですね。

それにしても「思料」ですか。
役所以外ではなかなかお目にかかれない表現で、こういう文言を見ると「本当に県職員なのだろうなぁ」と感じます(笑)。
  1. 2018-03-17 11:09
  2. URL
  3. no-risu #-
  4. 編集

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する